THE LIBRARY
美術・工芸・デザイン等、視覚表現の第一線で活動する20〜50歳代の日本の若手〜中堅作家計46名が、自身の創作のエッセンスを込めて各1点ずつ制作した、「本」の形態による造形作品、いわゆる「アーティスト・ブック」を一堂に展示することで、現在の日本の美術表現の最前線を垣間見せるという主旨をもって企画された展覧会です。
2006年4月22日(土)〜6月4日(日) 関連行事 同時開催 多摩美術大学美術館 2006年6月10日(土)〜7月2日(日) 関連行事 |
展覧会テキストより
私たちは「本」を手に取った時、表紙のデザインやタイトル、手に残る感触などから、ページを開かなくともさまざまなイメージを触発されます。さらに「本」は、手の内に収まるような小さな空間の中に著者の世界観が広がる、いわば「知」の容器でもあり、「本」のこうした外観と中身が相まってつくられる魅力に惹かれて、私たちは幼い頃から無数の「本」を手にしてきたように思われてなりません。 今回行われる『THE LIBRARY』は、美術や工芸、写真など、多様なジャンルの作家が「本」の形態をもとに制作した、四六点の作品によって構成される展覧会であり、その多くは、あたかも「本」をひもとくように、来場者が実際に手に取って観覧することができます。そして、それぞれ独自の手法を凝らしたこれらの作品は、その外観自体が個々の表現のエッセンスをまとい、中を開けば、そこには作者の思想や世界観が濃縮されているのです。 一冊の「本」は、果てない「知」の深淵をのぞかせてくれる魅力を秘めていますが、「本」に対するそうした意識をもって、ここで展示される「本」の形態の作品に触れることは、時には大規模な個展にも匹敵するような量のイメージを手の内に収めるような不思議な感覚を、私たちに体験させてくれるかもしれません。また、造形としてのこれらの「本」を一点ずつ子細に眺め、手に取る行為は、それぞれの作者の心の内に広がる「世界」をめぐる旅にもたとえられるでしょう。 |
『THE LIBRARY』展・各ページの目次 展示作品および作家紹介(1) 展示作品および作家紹介(2) 展示作品および作家紹介(3) 展覧会日記 ワークショップ THE LIBRARY
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