『Collaborators』日程と作家紹介


 

 『Collaborators』は、Gallery ART SPACEがあるテーマをもって選んだ互いに初対面の二人の作家の展覧会をコーディネートするというものです。



 [『Collaborators』についてのページに戻る]

vol.1 阿部尊美 × 大塚明美 『やすらぎの根』(2001年5月に開催済み)
やすらぎの要素を主にした概念としての「家」をテーマに、両者が身の回りで集めたモノ、音、光景をもとにした作品で展示を構成。
阿部尊美
1957年生まれ。部屋の床と天井を逆転させた空間や、センサーが来場者の動きに反応して光や音が会場内に放たれる空間をインスタレ−ションとしてつくり出すことの他に、ある特定のことばに対す来場者の感じ方とをもとに展示を構成することなど、観客の意識に対して非日常的な働きかけを行うことで、人の知覚の本質についての疑問を自然と呼び起こすような作品を発表。
個展:ギャラリー美遊(1993,1996年)、真木・田村画廊(1994年)、ART SPACE Lavatory(1997年)、Gallery SOWAKA (1998年)他。
グループ展:共同制作『トワイライトゾーン- 斜めの部屋』(小雀信号所スタジオ.1995年)、『起源イブ・第五夜』(Gallery SURGE.2000年)、『ブレーンバスター展』(神奈川県民ホールギャラリー.2002年)他。
阿部尊美 作品写真
大塚明美
1971年生まれ。前方と左右の3方向にヴィデオ・カメラのレンズを仕込んだ帽子をかぶって街などを歩き、そこで撮影した映像に編集を加えた上で、3台のプロジェクターを使ってギャラリ−の3方向の壁にそれぞれシンクロさせて同時に投影するなど、自身が外界に向ける知覚をもとに制作を行なうことで、自己の意識の在り方の本質を探るような作品を発表。
個展:Gallery ART SPACE(1999年)。
舞台美術: 和栗由紀夫+好善社「懐かしの七月」(アスベスト館.1992年)。
大塚明美 作品写真
vol.2 三浦謙樹 × 村田香 『ゆるやかなかたち』(2001年9月に開催済み)
「かたちにならないような曖昧なかたち」をもとにした作品に隠されたイメージの多様性をテーマにした展覧会。
三浦謙樹
1966年生まれ。ポストカード大の和紙に細い黒の水性ペンを使って無数の点を穿つことで、点の集合体が樹木の枝や木の実などのかたちを想像させるような作品を大量に制作し、さらにそれらを規則的に配置することで壁面を覆って構成する展示を行っている。
個展:ギャラリーなつかb.p(1999年)、すどう美術館(2000年)、ART SPACE LAVATORY(2001年)、ART SPACE LIFE(2002年)他。
三浦謙樹 作品写真 
村田香
1973年生まれ。小さなボートのおもちゃなどさまざまなものを素材として取り付けつたパネルの上から蝋をコーティングし、その半透明の膜を通して中のモノの輪郭がぼやけて見えるレリーフ作品や、ハンマーなど具体的なかたちを象徴するペインティングが同様に蝋でコーティングされた作品のほか、さまざまなイメージをかき立てるような小さな立体作品などを制作。
個展:慶南大学ギャラリー(1997年.韓国)。
グループ展:『OFF the WALL』(名古屋・電気文化会館ギャラリー.1998年)、『加藤優一・村田香展』(ギャラリーエッグス.1999年)、『四人展』(名古屋市市政資料館.1999年)他。
村田香 作品写真
vol.3 中西晴世 × 平原辰夫 『絵画という痕跡』(2001年12月に開催済み)
支持体そのものを物質として考えたときに、描かれるイメージもそこに残された痕跡として捉えられるという、新たな絵画の在り方を探る展覧会。
中西晴世
1963年生まれ。円運動の痕跡が画面を引っ掻いたように白く残る線と、赤、黄、青などのあざやかかつ深味のある色彩、何かの気配を象徴するような白を中心とした絵具のストロークとが絡み合って一つのイメ−ジが生成されるモノタイプの版による平面作品や、墨を流したような黒のインクによるイメ−ジが、ところどころで渦を巻ながら和紙による支持体上に混沌とした二次元的世界をつくる作品などを制作。
個展:大同ギャラリー(1994年)、Free space PRAHA(1995年)、オレゴンムーンギャラリー(1997年)他。
グループ展:『core』(リーセントギャラリー.1994年)他。
中西晴世 作品写真
平原辰夫
1952年生まれ。パネルや紙などの通常のものに加え、厚手の和紙を何層にも貼り合わせてつくった大画面の支持体に、ストローク等の身体の動きをもとにアクリル絵具を塗り重ねてゆくことで、たとえば「人体」を象徴するようなかたちが生成されるような絵画作品を、時には支持体を不定形にしたり丸めたりしてレリーフや立体の形式を取りながら制作。
個展:シロタ画廊(1986,1987,1988年)、ギャラリーケルビーム(1987,1989,1990,1991,1993年)、Gallery ART SPACE(1993,1994,1995,1996,1997,1998,2000年)、ウィリアムモリス(1995年)、アートプラザ(2001,2002年)他。
平原辰夫 作品写真
vol.4 木村あや子 × 多田いほ子  『空の重さ』(2002年2月に開催済み)
絵画の中での描き残された空白の部分に焦点を当て、油絵と日本画の作家がそれぞれ制作した作品で構成された展覧会。
木村あや子
1973年生まれ。彩度の低い青や黄色の絵具による線や面と、同様の色彩が下に塗り込まれてその痕跡がかすかに残る白の絵具による大きな色面とが互いに拮抗し合うことで、塗り込められた絵具の下に隠され実際には目に触れることのないイメ−ジが発するある「気配」が、画面の中で膨張するような印象を感じさせる油彩の作品などを制作。
個展:Gallery ART SPACE(1996年)他。
グループ展:ギャラリーオリム(1995年)、『Collage』(Gallery ART SPACE.1998年)他。
木村あや子 作品写真
多田いほ子
1975年生まれ。「人体」を象徴するようなかたちに白など存在感の希薄な絵具を塗り重ねてゆくことで、そのイメ−ジ自体を消滅させてしまうぎりぎりのところまで押さえ込んだり、あるかたちを散りばめた画面に同じく白の絵具を重ねてイメ−ジの存在を覆い隠そうとすることで、そのヴェールの下のイメ−ジが放つ気配がかえって強まるような作品を、顔料を主体に制作。
個展:Gallery ART SPACE(1998年)、ガレリアラセン(2002年)他。
多田いほ子 作品写真
vol.5 七字純子 × 新家裕子 『やわらかな色つぶ』 (2002年3月に開催済み)
パステルを駆使して作品を制作する二人が、絵具の粒子に特に注視して制作した作品による展覧会。
七字純子
1967年生まれ。夢か幻かとも思える不思議な風景を、人や、架空の動物とも妖精ともつかぬ「人物」を時として登場させ、大きな画面のすみずみに渡って濃密に塗り込んだパステルによって描き出している。
個展:Gallery ART SPACE(1996年)、相馬画廊(1997年)、東海ステーションギャラリー(1999年)。
グループ展:『PLAY ROOM』(ギャラリーそわか.1998年)、『空中図書館』(GALERIE ART PACE.19
98年)、『水戸の風』(水戸芸術館現代美術ギャラリー.2001年)他。
七字純子 作品写真
新家裕子
1972年生まれ。パステルを中心にして、時には水性マーカーや鉛筆などを用いながら、日常の中でふと心が動かされたできごとや場面を描いている。
個展:HBギャラリー(2002年)。
グループ展:『Message』(Gallery ART SPACE.1998年)他。
新家裕子 作品写真
vol.6 関野宏子 × MAKOTO  『光の時計』 (2003年2月に開催済み)
関野宏子のフリースによるオブジェをコマ撮りしたアニメーション映像を、MAKOTOが制作したオブジェをヴィデオ・プロジェクターで投影して行われたコラボレーション。
関野宏子
1977年生まれ。赤や黄色、青、橙などさまざまな色彩のフリース等を素材として、たとえば「へび」や未知の生き物にも見える丸細のオブジェを多数つくり、それらを床や壁、天井から生えているように取り付けて空間を満たすような展示のほか、こうしたオブジェを観客が自由に組み合わせて遊ぶことができるような作品を制作。
個展:ハナエモリビルOPEN GALLERY(2001年)、D's ギャラリー(2002年)。
グループ展:『触覚の遊』(Gallery ART SPACE.2000年) 他。
関野宏子 作品写真
MAKOTO
1962年生まれ。用意された数種類のキーを観客が選んで押すことでプロジェクターによるCG映像が切り変わってゆく作品など、単にスクリーンに映像を投影するのではなく、観客が「光」を感じそれを操ることを楽しめるような装置をヴィデオ・インスタレーションとしてギャラリーの中に出現させるという展覧会を行っている。
個展:Gallery ART SPACE(1992,1993,1994 ,1995年)他。
グル−プ展:『OPTICAL BODY』(Gallery ART SPACE.2000年)他。
MAKOTO 作品写真
vol.7 曽田朋子 × 三森早苗 『another sight 〜視えざる世界の情景〜(2003年4月に開催済み)
ファイバーをもとにした両者の作品の色彩とかたちがつくる、観客がその中に新たな情景を感じ取るような空間性を表すことをテーマにした展覧会。
曽田朋子
1972年生まれ。綿やウールの糸を数本束ねた長い糸を芯として、ミシン糸でそれらを編み込むように一段ずつ縫い付けて層を積み上げてゆき、縫い固めたミシン糸の縫い目が表面や色彩となってゆくオブジェ作品を制作。
個展:ギャラリークオーレ(1997,1999年)、ART SPACE LAVATORY(2000年)、ギャラリーそわか(2002年)他。
曽田朋子 作品写真
三森早苗
1967年生まれ。羊毛やパルプなどを素材としてベースとなる支持体をつくり、その上から色鉛筆を使ってドゥロ−イングを施したり、時には顔料やカラーインクで支持体を染めるように彩色する手法によって、レリーフ的な性格を感じさせる平面作品を主に制作。
個展:Guardian Garden(1993年)、ギャラリー伝(1997年)、小野画廊(1999年)、GALERIE SOL(2002年)他。
グループ展:『かたちなきかたち』(目黒区民ギャラリー.1997年)他。
三森早苗 作品写真
vol.8 越田滋 × 瀧本裕子 『metalscape』(2003年5月に開催済み)
ステンレスを含んだ風景を撮った越田滋の写真と、瀧本裕子の同じくステンレスを素材とするオブジェが空間の中でオーバーラップする展示。
越田滋
1958年生まれ。野外や室内など、風景の中に幾何学的ともいえるある「構造」を見出すことを促すような写真を、大伸ばしのモノクロプリントを主として発表している。
個展:藍画廊(2000.2002年)。
グループ展:『ヤン・フートの現代美術1日大学』(ワタリウム美術館.1991年)、コラボレーション『森の中に…Washi in the Woods』(井の頭公園.1993年/Club Blue.1994年/インフォミューズ.1994年)、『ヒカリクラブ展"湿地宣言"』(HAALAJIKU GALLERY.1997年)、『ヒカリクラブ展"影の界"』(HAALAJIKU GALLERY.1998年)。
越田滋 作品写真
瀧本裕子
1969年生まれ。ヒノキ材を細く割いた割り箸のような素材を、ある規則性をもとに組み上げることによって、あたかも架空の建築物のマケットにも見える立体作品を制作。
個展:クレイギャラリー(1996年)。
グループ展:『ANNE』(アルクスギャラリー,1997年)、『仮構の構造』(Gallery ART SPACE,1998年)他。
瀧本裕子 作品写真
vol.9 白京子 × 高塚健 『認識点』 (2003年5月に開催済み)
街の中の点示ブロックを模写した白京子の作品と、それを映し出す高塚健による監視モニターによって、人が光景を認識するシステムを解き明かす。
白京子
1969年生まれ。街の中などに実在する点示ブロックのパターンを正確に模写し、それをキャンバスに縮小して再現した絵画作品を制作。
個展:INAXギャラリー(1993年)、ギャラリー21+葉(1999年)、かねこ・あーと2(2002年) 他。
白京子 作品写真
高塚健
1958年生まれ。非常口のマークや道路の標識などをモチーフにした作品や、ギャラリーの窓に設置した監視カメラが映し出す映像からある光景を新たにつくり出すインスタレーション作品などを発表。
個展:村松画廊(1986年)、ギャラリー現(1992,1993年)、ときわ画廊(1995年)、ギャラリー彩園子(1999年)、マキイマサルファインアーツ(2002年)他。
グループ展:「波動1999〜2000」(韓国・広州慶城市美術館.1999/神奈川県民ホールギャラリー.2000)他。
高塚健 作品写真
vol.10 島村美紀 × 長瀬達治 『Solid Time』 (2003年5月に開催済み)
風景の中に含まれ、写真によってその一瞬が永遠にとどめ置かれる「時間」の要素をテーマに、対照的な二人の写真によって展示が構成される。
島村美紀
1970年生まれ。廃墟の建物など、打ち捨てられたような場所を撮影したモノクロ写真に、時として調色剤でセピア色を加え、それ自体が景観に含まれる記憶を固めたプレート状のオブジェにも思えるようなプリントの制作・発表を行っている。
個展:Gallery ART SPACE(1995年)、ギャラリー華紋(1996年)、フタバ画廊(1997,1998,1999年)他。
グル−プ展:『Printing Relation』(ギャラリーそわか.1996)、『Printing Relation ・』(ギャラリーそわか.2000年)、『景観の記憶』(Gallery ART SPACE.2001)、『護られるべき景色』(art POCKET.2001)他。
島村美紀 作品写真
長瀬達治
1969年生まれ。雑草が青い茂る空き地や駐車場、倉庫の建物など、人気が無い街中や郊外の風景の「隙間」ともいえる場所を被写体としてドライかつ客観的にカラーで撮影することで、そこに流れる時間を消し去った、時間の存在を感じさせないような写真作品を制作・発表している。
個展:平永町橋ギャラリー(1996年)、BERG(1998年)、オレゴンムーンギャラリー(1998年)、26日の月(2002年)他。
長瀬達治 作品写真
vol.11 高橋究歩 × ツルヤタダシ 『宙芯』(2003年5月に開催済み)
角砂糖大の高橋究歩のオブジェを収めるフレームおよび台座を、ツルヤタダシが造形としてつくることによって行われるコラボレーション。
高橋究歩
1971年生まれ。実際には無関係なさまざまな物事を、ある似通った分類分けにそって現実の中から探し出し集めたものをもとにした作品や、箱や鳥かごなど、限定された場所の中である感情を表したオブジェ作品などを、写真を表現の核として制作。
個展:ギャラリーQS(1996,2000年)他。
グループ展:『TRANSLATION』(Gallery ART SPACE.2000年)他。
『宙芯』より1
ツルヤタダシ
1965年生まれ。円形などの幾何学的な形態と、主に原色や無彩色を使った色彩とのさまざまな組み合わせがある状況やイメージを無数に生み出すような平面・立体作品を発表。
個展:ギャラリー華紋(1996年)他。
グループ展:『HOME TOWN』(ギャラリーSOZO1994,195,1997年)、『いろどられる記号』Gallery
ART SPACE.2000年)他。
『宙芯』より2
vol.12 佐藤由美子 × 藤井信孝 『サーカス物語』(2003年6月に開催済み)
ミヒャエル・エンデの戯曲『サーカス物語』のテキストをもとに、佐藤由美子による平面・オブジェ作品と藤井信孝による鏡を主にした立体作品が空間を構成する。
佐藤由美子
1972年生まれ。時にはエンデなどの文学作品も引用しつつ、墨で描いたようにも見えるイメ−ジと活字のようなテキストが折り重なるモノトーンのリトグラフ作品や、それらをもとにした・オブジェを主に発表。
個展:ART BOXギャラリー(1996年)、OギャラリーUP・S(1997,1999年)、Gallery ART SPACE(2000年)他。
グループ展:『二人展』(Oギャラリー.1996年)、『本屋の棲み人』(Gallery ART SPACE.2000年)。
佐藤由美子 作品写真
藤井信孝
1973年生まれ。ヴィトゲンシュタインやサン・テグジュベリなど、文学作品のテキストをもとにして、人が文章を「読む」システムや本質を解き明かそうとするようなインスタレーション作品を発表。
個展:Key Gallery(1999年)、銀座九美洞ギャラリ−(2000年)、ギャラリ−「荘」(2001年)、Gallery .
ART SPACE(2002年)。
グル−プ展:ehxibit LIVE[laiv] (2002)他。
藤井信孝 作品写真
vol.13 佐々木環 × 高島彩夏 『CROSSTALK 〜増殖と交錯のかなたに〜(2003年6月に開催済み)
高島彩夏による連鎖する言葉が地中の根のように壁面を覆い、その隙間や床面が佐々木環による細かな線を主とした版画作品およびドゥローイング作品で埋められる。
佐々木環
1980年生まれ。墨一色による細かな線が複雑に絡み合うことで「クラゲ」のかたちなどを表した、抽象と
具象の境界線上にあるような平面作品を主に版の技法によって制作。
グループ展:『上陸』(Gallery ART SPACE.2002年)。
『CROSSTALK』より1
高島彩夏
1978年生まれ。さまざまな言葉が連想によって次々と枝分かれして連鎖してゆく様を、黒の小さく細かな字で平面上に書き表していった作品などを制作。
個展:ART SPACE LAVATORY(2002年)
グル−プ展:BIG ART(2002)。
『CROSSTALK』より2
vol.14 高草木裕子 × 永瀬恭一 『形景』 (2003年7月15日〜7月20日に開催済み)
絵画における地と図の両方の要素を持ち合わせた作品の創出および、絵の具という物質が絵画の制作を通してイメージに変わる瞬間について考えることをテーマにした展覧会。
高草木裕子
1963年生まれ。たとえば木の実などを想像させるかたちが、それ自体があるイメージを表すようにも見える背景に塗られた地の部分と、色彩のバランスによって微妙なバランスを保ちながら画面が構成されるような絵画作品を制作。
個展: 京二画廊(1987年)、ギャラリー恒雅(1987年)、なびす画廊(1988,1990,1992年)、Gアートギャラリー(1989,1991,1994年)、ギャラリー檜 (1993年)、 ギャラリー宏地(1996,1997,1998年)、原宿ギャラリー(1999年)、埼玉県立近代美術館一般展示室(1999,2001年)Gallery Onetwentyeight[ニューヨーク](2002年)。
高草木裕子 作品写真
永瀬恭一
1969年生まれ。初期は「人体」のイメージをもとにした大判の銅版画作品を、最近ではキャンバスに染みこんだアクリル絵具がくるかたちが、ほぼ同色で薄く塗られた地の部分と溶け合って新たなイメージが生成されるような、大画面の絵画作品を制作している。
個展:Gallery ART SPACE(1999,2002年)他。
永瀬恭一 作品写真
vol.15 木村史子 × 古瀬えり子 『かがやける闇 〜なしくずしの死〜 (2003年8月26日〜8月30日に開催済み)
1970年代を駆け抜けて散った伝説のジャズ・プレーヤー「阿部薫」を題材にしたイラストレーションによる展覧会。
木村史子
1977年生まれ。からだの線や輪郭、衣服のしわなどが、必要最小限に近いペンによる線描とガッシュによる淡い色彩の背景で描き出された、主に女性を描いたイラストレーション等を制作。
グループ展:『LINE BODY』(Gallery ART SPACE.2001年)他。
木村史子 作品写真
古瀬えり子
1972年生まれ。インク、アクリル絵具、サインペンによって、主に1970年台の文学、映画、カルチャーなどから着想を得たイラストレーションを制作。
グループ展:『9人展』(ギャラリーコーノ.1997年)、『A.F.P』(藤島屋.1999年)他。
古瀬えり子 作品写真
vol.16 高橋理加 × 田通営一 『影の劇場』 (2003年9月16日〜9月21日に開催済み)
互いに無彩色のドライなイメージを感じさせる両者の作品によって、さりげなくも著しい変化が展示空間にもたらされる。
高橋理加
1963年生まれ。牛乳パックの再生紙でつくった子供の立体を使ってのインスタレーション作品を主に発表。
個展:GalleryQ (1988,1989,1990,1991年)、Gallery ART SPACE(2000年)、Gallery SOWAKA(2000年)、Toki Art Space(2000年)他。
グル−プ展:『CON展』(松伏町1999,2000,2001年)、『KYOZON』(カナダ・市立カルムープス美術館.2001年) 他。
高橋理加 作品写真
田通営一
1959年生まれ。
ギャラリーの照明のための電線をギャラリー内に引き込んで作品自体に照明のスイッチを組み込むなど、実際の空間の中のある機能を作品化することでそこに異空間をつくり出すようなインスタレーション作品を発表。
個展:ギャラリーセンターポイント(1989〜1991年)、ギャラリー現(1992〜1999,2002年)、ナノ・リウム(2000年)。
グループ展:『瑠璃の回廊』(栃木・大谷美術館.1995年)、『象の眼に映るブルーフィッシュ』(テレコムセンター.1998年)他。
田通営一 作品写真
vol.17 後藤充宏 × shin-ya.b 『blind_matter』 (2003年9月23日〜9月28日に開催済み)
shin-ya.bによる音と映像の作品が投影されることで、後藤充宏による音に反応する「光」のカプセルにさまざまな変化が生まれる。
後藤充宏
1967年生まれ。内部に光を組み込んだ椅子や、音に反応してさまざまな光のパターンを中に入った人に見せるカプセル型の作品など、光を体感することである感情を観客の意識内に引き起こすような作品を制作。
個展:HARAAJUKU GALLERY(1997,1998年)、ART SPACE LAVATORY(1997年)他。
グループ展:『透過するかたち 有機する光』(Gallery ART SPACE.1999年)他。
後藤充宏 作品写真
shin-ya.b
1967年生まれ。心象を記した日記のようにも思えるカラーの写真作品や、同様に心象風景的な印象を感じるヴィデオ作品のほか、ミュージシャンとのコラボレーションをもとにしたヴィデオ作品およびヴィデオ・インスタレーションを主に制作・発表。
個展:Gallery ART SPACE(1998,1999年)、OギャラリーTop・s(2001年)他。
グループ展:『この部屋を出るために』(Gallery ART SPACE.2000年)他。
shin-ya.b 作品写真
vol.18 吉井千裕 × 矢田辺寛恵 『夢のかたちは』 (2003年10月21日〜10月26日に開催済み)
「夢」あるいは「白日夢」をテーマに、吉井千裕のドゥローイング作品と矢田辺寛恵の銅版画による「本」の作品をもって空間がつくられる。
吉井千裕
1976年生まれ。作者が実際に見た夢をもとしにて、細密画のように細かいボールペンの線のドゥローイングで表した作品や、「昔話」を下敷きにして作品を水彩やアクリル絵具による独特の絵で表した作品などを制作。グル−プ展:  ギャラリ−長谷川(2000年)、月光荘(2001年)、ギャラリーセンターポイント(2003年)他。
吉井千裕 作品写真
矢田辺寛恵
1978年生まれ。細いながらも芯のある線によって、家のかたちやテントなどかたちあるものの中に、時には光、風、空気などのイメージが加えられた、黒のトーンや渋い緑などの色彩が印象的な銅版画作品や、それらをもとにした「本」の形式の作品を制作。
矢田辺寛恵 作品写真
vol.19 金武明子 × 中川るな 『ふたつの部屋』(2003年10月28日〜11月2日に開催済み)
金武明子と中川るなが、それぞれの作品で自身が考える「部屋」をつくり上げる。
金武明子
1966年生まれ。ギャラリーに一台置かれたコピー機のスタートボタンを押すと、「THE END」ということばがプリントされた紙が排出される展示や、最近では市販のおもちゃを使用したものおよび「女の子」に関係するものを使用した展示など、モノに含まれる機能や性質などの本当の姿をあえて隠してみせることで、その実体がかえって浮かび上がらせるような作品を主に発表している。
個展:Gallery WHITE ART(1997年)、ART SPACE bis (2000年)他。
グループ展:『 BOOK−ART』(Gallery ART SPACE.1998年)、『 Gen Bee Collction 』(真木・田村画廊.1999年)、『記憶への回廊』(ギャラリーそわか.2001年) 他。
金武明子 作品写真
中川るな
身体とそれを取り巻く世界をテ−マに、アクリル樹脂による「キューピー」や「リカちゃん」、小さな仏像
などを数千体並べて展示空間を埋め尽くすようなインスタレーションを作品を主に発表するほか、最近では版による作品も制作している。
個展:ギャラリー山口(1992年)、クレイギャラリー(1994年)、コバヤシ画廊(1995年)、ルナミ画廊(1997年)、Gアートギャラリー(1997年)、表参道画廊(2001年)、Hokari Fine Art Gallery(2002年)他。
中川るな 作品写真
vol.20 城戸みゆき × 武田眞由美 『妄想編集室』(2003年11月18日〜11月23日に開催済み)
架空の雑誌をつくる「妄想の中での編集室」をキーワードに、それぞれの作品や好きなモノたちでで展示空間全体が埋め尽くされる。
城戸みゆき
1972年生まれ。主に墨による独特の曲線で描かれるイラストレーションのほか、「公園」「教会」「銭湯」などさまざまな街の情景を数センチの小さな組み立て式の立体イラストにしたて、それを千個あまりを並べて架空の街をつくる展示を行っている。
個展:ART SPACE LAVATORY(2001年)。
グループ展:『へや』(Gallery ART SPACE.1999年)、『2000年京都 ART STAMP RALLY 2000』(京都駅空中経路.2000年)、『新しい波2003』(京都市文化博物館.2003年)他。
城戸みゆき 作品写真
武田眞由美
「バカ」「アホ」の付くことばを数限りなく集めてイラストと組み合わせてつくったものなど、日本語のことば遊びや駄じゃれをもとに、イラストやコラージュも駆使して本のかたちやレリーフなどにしたものを発表している。
グループ展:『13人の机から』 (ギャラリー絵夢.1994,1995年/紀伊國屋画廊.1996,1997,1999,2001年)、『東京展(絵本の部屋)』(東京都美術館.1986〜2002年) 他。
武田眞由美 作品写真
vol.21 成平絹子 × 森勢津美 『land』 (2003年12月2日〜12月7日に開催済み)
共に象徴的なかたちをもとに空想の中の景色をつくり出す二人の作家によって、架空の「都市」に群がる人々の姿が空間に現れる。
成平絹子
1974年生まれ。銅やアルミニウムを素材に、象徴的なかたちの「人型」や建造物、空想の中の景色などを、時にはモチーフの輪郭線に沿ってかたちを切り抜くように表した、素材となる金属の色や質感が印象的な彫金作品を制作。
個展:OギャラリーUP・S(2002年)他。
成平絹子 作品写真
森勢津美
1972年生まれ。ペニヤ板を版木にして和紙に刷るという独特の版画表現により、たとえば「電波塔」「要塞島」「地底」の景色」「空想の中の建造物」など、曖昧な輪郭やかたちと淡いながらも化学薬品のような人工的な色彩で表され、観る人によって様々にイメージが変化するような作品を制作。
個展:小野画廊(1999年)、Gallery B-one(2000年)、マキイマサルファインアーツ(2003年)他。
森勢津美 作品写真
vol.22 こまちまり × 廣瀬剛 『名前のなまえ』(2003年12月9日〜12月14日に開催済み)
人の意識の隠された部分を時にはソフトに、時には鋭く刺激する「装置」がギャラリーの中に現れる。
こまちまり
1964年生まれ。床に置かれた多数の卵の殻に仕込まれた電球がさまざまな人の「鼓動」のリズムで点滅する展示や、箱の中に隠された「点字」に触れることで触覚の存在をことさら強く意識させる作品など、人の身体に対する作者にとっての興味や思い入れをかたちにしたような作品を近年制作している。
個展:世田谷美術館区民ギャラリー(1994年)、HARAJUKU GALLERY(1997,1999年)、J CITY gallery(1999年)、switch point(2001年)、G.H gallery(2002年)。
グループ展:『1+1の月』(世田谷美術館区民ギャラリー.1994年)、『せんだいアートアニュアル2001』(せんだいメディアテーク.2001年)他。
こまちまり 作品写真
廣瀬剛
1969年生まれ。数千年先までの細かなスケジュール帳を製本の手法をもとにオブジェとしたもので構成した作品や、点字などをもとに展開することで視覚障害者の感覚を取り入れた作品など、人の感覚の中の普段意識されない秘められた部分を掘り起こすようなものを発表するほか、「速描画」と呼ばれるイラストレーションや装丁など多彩な活動を行っている。
個展:Pimpoint Gallery(1998年)、Pepper's Gallery(2001,2002年)。
グループ展:『23 Books』(OギャラリーUP・S.1997,1998年)、『こうさくてん』(牧神画廊.1999年)他。
廣瀬剛 作品写真
vol.23 大坪紀久子 × 酒匂あい 『kirunugu工房』 (2003年12月16日〜12月21日に開催済み)
「真冬に開店するTシャツ屋」をテーマに、クリスマスプレゼントにもなるようなTシャツを実地制作・販売する展覧会。
大坪紀久子
1972年生まれ。主に人物をモチーフにして、カッターナイフで塩ビ板にかたちを切り込むという独特の技法で、手書きのあたたか味の中に鋭利さを含んだ輸郭線と赤や黒の色彩が印象的な版画作品を制作している。
個展:月光荘(1998年)、ギャラリーKOO(1998年)、T-BOX(1999,2000年)、南青山画廊(2000,2002,2003年)、画廊 編(2001,2002年)他。
大坪紀久子 作品写真
酒匂あい
1977年生まれ。自身の身の回りの出来事や日々の中で考えたこと、友人など身近な人々とのことなどをもとに、主に水彩絵具や色鉛筆を使い、時にはことぱを添えて「日記形式」表されることもあるイラストレーション作品を制作している。Tシャツも制作。
グループ展:『独りかたり』(Gallery ART SPACE.2001年)他。
酒匂あい 作品写真
vol.24 秋元珠江 × さいとううらら 『内なる水』 (2004年1月6日〜1月11日に開催済み)
人の意識の中に流れる「概念としての水」をテーマに、二人の作品がオーバーラップして空間がつくられる。
秋元珠江
1971年生まれ。来場者自身の姿がヴィデオプロジェクターで壁に大写しされる展示など、人が見て感じる実像と虚像の関わりを掘り起こしてみせるようなインスタレーション作品を主に発表。
個展:世田谷区民ギャラリー(1995年)、ギャラリー山口(1996年)、ギャラリーQ(1997年)、キッチンソルト(1998年)、横浜ガレリア・ベリーニの丘ギャラリー(1999年)、萌画廊(1999年)、300日画廊(2000年)、GHギャラリー(2001年)、ギャラリー射手座(2002年)、Gallery ART SPACE(2002年)。
グループ展:『求心力/遠心力』(うらわ美術館.2001年)他。
秋元珠江 作品写真
さいとううらら
1969年生まれ。円形やリングの無限の連鎖をあらわすようなかたちを主なモチーフとして、孔版を主とする版画作品のほか、パラフィンや脱脂綿、自家製の石鹸など繊細な素材をもとにした立体、インスタレーション作品を発表。
個展:Oギャラリー(19951998年)、Gallery ART SPACE(1997年)、OギャラリーUP・S(1998年) 、SPACE-U(2003年)他。
グループ展:『日仏会館ポスターコンクール展』[大賞受賞](Bunkamuraギャラリー.1996年)、THE LIBRARY KANAZAWA』(金沢市民芸術村アート工房.1998年)、『創造の現場ーアイデア、形式、物質的現実』(カナダ・アルバータ大学 Fine Art Building Gallert.1999年)、『ー版画的ー』(なるせ美術座.2001年)他。
さいとううらら 作品写真
vol.25 加藤直子 × 藤原靖子 『object/communication』 『(2004年1月13日〜1月18日に開催済み)
日常の中で触れる商品やモノの在り方をそれぞれの視点で解体・再構築した作品による展覧会。
加藤直子
1967年生まれ。デザイナーとしてさまざまな印刷物や広告のデザインを手がけるかたわら、日常の中でのモノとの関わりや在り方を探求するようなオブジェ作品を制作。
個展:Gallery ART SPACE(1997年)。
グループ展:『へや』(Gallery ART SPACE.1999年)他。
加藤直子 作品写真
藤原靖子
1977年生まれ。「カネゴン」の絵のパッケージの箱に石鹸で出来た硬貨が入れられた「カネゴン・クレンザー」(カネヨのクレンザーが原典)や、作者の知人の子供時代の夢をもとに表紙を描いた雑誌「ピュア」
(「ぴあ」が原典)など、実際のさまざまな商品を、パロディーも交えて作者の意識を通してつくり直した
作品を制作。
個展:Gallery ART SPACE(1988年)、space BIG ART(2000年)。
グループ展:『DANKE OSAKA 』(代々木アートギャラリー/東京・大阪.1997,1998,1999年)、『MTC #1』(目黒区民ギャラリー.2000年)他。
藤原靖子 作品写真
vol.26 陳瑞二 × 増田千恵 『場所』 (2004年1月20日〜1月25日に開催済み)
制作や展示を通してある場所や人々と関わることを作品のテーマとする二人の作家が、それぞれの周囲に築かれる「関係」を交差させて成り立たせる展覧会。
陳瑞二
1954年生まれ。トイレット・ペーパーも芯に半透明のカラーセロファンを巻いたものを床や壁に多数散乱させた展示などを行う一方、近年特に頻繁に展覧会を行っている野外においては、用意されたカラーセロファンで来場者に「笹舟」をつくってもらいそれを水面に浮かべる展示や、農地に打ち捨てられていたさまざまな「ゴミ」をその片隅のある場所に集積させた展示など、ある特定の場やそこに関わる人々などとの関係性をかたちをして表すような作品を発表している。
個展:ギャラリーケルビーム(1987〜1992年)、ウィリアムモリス(1989,1994年)、ギャラリー
檜(1992.1993年)、銀座九美洞ギャラリー(1995年)。
グループ展:)『SEEDS』(スイス・Fribourg.1994年)、『幻象展』(三鷹市美術ギャラリー.1996年)、『distans』(ギャラリー檜.1997年)、『農とアートのふれあい展"あじょったや"(千葉・干潟.1999,2001年)、『CAPPING』(東京/Pusan/横浜/Ulsan.1994〜2000年)、『舞岡の里・自然芸術祭』(神奈川.2001年)他。
陳瑞ニ 作品写真
増田千恵
1978年生まれ。会場内で任意のある人のことを思い浮かべながら用意された和紙でその場の「空気」を中に含ませるように立方体を一つつくってもらい、「思い浮かべた相手」の人物訪ねきながら、作者自身がその立方体を一つ一つ手渡ししてゆくという作品など、版の手法をもとにイメージが描かれ、その多くが純白の色彩を持つオブジェ作品を媒介させて、ある場所や人々との間にある関係性をつくり上げてゆくような作品を発表するほか、最近の展覧会では、光が透ける白い和紙で底の浅いプレート状のオブジェを大小多数つくったものを、モビールの重しとして天井から吊るして空間に設置することで、それらのプレートの天秤のようなゆるやかな上下、回転をきっかけに、視えないはずの空気があたかもその上に乗せられて存在してい
るかような錯覚を覚えさせるインスタレーション作品を発表している。
個展:ガレリアラセン(2001年)、遊工房アートスペース(2003年)。
グループ展:『思考する空間/それぞれの視座』(ガレリアラセン.2001年)、『PASTICCO』(Key gallery/青樺画廊.2001年)他。
増田千恵 作品写真
vol.27 相原康宏 × 横田愛子 『闇のメルヘン』 (2004年1月27日〜2月1日に開催済み)
「夜のメルヘン」をキーワードにつくられる二人の絵画世界によって、人の心の奥底にある封印され隠された記憶に一筋の光があてられる。
相原康宏
1966年生まれ。顔の造作がない胎児やマリア像、聖母子像、小熊の縫いぐるみ、さらにはそれを着る人が存在せず着衣だけが抜け出てきたようなドレスなどが、主に、闇を表すような黒の背景の中に漂うように浮かんで描かれた絵画作品のほか、樹脂などによるオブジェ作品も制作。
個展:P.A.P Factory(1995)、小野画廊(1996,1997)、ZA GALERY(1998)、Gallery ART SPACE(1998)、ギャラリール・デコ(1999)、ギャラリー代々木(2000)、マキイマサルファインアーツ(2001)、東京アートファクトリー(2003)他。
相原康宏 作品写真
横田愛子
1977年生まれ。アクリル絵具やコンテ、クレヨン、油彩絵具などが塗り込められることで独特の絵画空間を表す「本」の形式の作品や紙に描かれた絵画作品を通して、人の意識の奥底に秘められながらも激しく燃える不可視の炎のような、生の輝き表現したものを発表している。
グル−プ展:『ムーンライト展』(月光荘.2002)、『CLOTH+CLOTH』(SEWING GALLERY.2002)、『Tシャツ展』(カナカナ.2002)他。
横田愛子 作品写真
vol.28 大橋亮 × 鈴木恒成 『spiral note』 (2004年2月3日〜2月8日に開催済み)
現実の中での体験をもとにしたさまざまな記憶を内に含みながらよどみなく流れる私たちの「生」の時間そのものが、作品としてある「かたち」となって表される。
大橋亮
1978年生まれ。主に6×6cm判のカラープリントとして風景を表現しているが、そこで表される画面の中の光景は、彼が風景と出会った後に意識の内に残された記憶を、撮られた瞬間からその印象が意識の中で記憶として形成される時間の流れをと共に読み取らせてくれる。
グループ展:『talbots vol,1 FALSE/誤報』(Gallery 2104.2001)、talbots vol,2 二言目には(Gallery ART SPACE.2002)、『talbots vol,3 almost equal(Gallery K.2002)他。
大橋亮 作品写真
鈴木恒成
1972年生まれ。コンビニエンス・ストアでカバーを開け放してコラーコピーを取り「コンビニの空気をスキャニングした」作品など、視えるはずのないこの場所の空気をかたちにしようとする彼がここで体験した時間や意識の在り様を象徴しているといえるだろう。
グループ展:『Reading』(Pepper's Gallery.2003)他。
鈴木恒成 作品写真
vol.29 一樂恭子 × 小藤郁子 『あるひ』 (2004年2月10日〜2月15日に開催済み)
日常の中で見たこと、出会ったこと、感じたことを、まるで日付の無い日記のように、それぞれの作品として描き出して行われる展覧会。
一樂恭子
1972年生まれ。南方の海辺に巨大なパイナップルやスニーカーが重ね合わせられた光景など、日常の中で見かけるモノたちが風景のスケールと比べると極めて大きなサイズで描かれながらも、構成のアンバランスさを乗り越えて彼女独特の絵画世界に観る者を浸らせてくれる作品を制作。
個展:Gallery ART SPACE(2000)他。
一樂恭子 作品写真
小藤郁子
1978年生まれ。輪郭線だけのからだと目鼻の造作の無い丸い顔、それぞれ指が描かれた手足を持つ、略図のような人のキャラクターを主人公に、たとえば「種」や「道」をテ−マにしたものなど、日常の中でふと感じたことや不思議に思ったことなどを題材としたイラストレーションを制作。
小藤郁子 作品写真
vol.30 古賀昭子 × 滝みつる 『liquid mirror』 (2004年2月17日〜2月24日に開催済み)
東京在住の古賀昭子と大阪在住の滝みつるがメールでのやりとりをもとにして、互いに日常の中で考えたことを作品として表してゆく。
古賀昭子
1977年生まれ。色鉛筆、アクリル絵具などの味のある線によって、日常の出来事と夢の中の光景が混ざり合ったようなイラスト割作品および、それらを自家製本して「本」のかたちにまとめた作品を制作。
個展:graphic station(2002年)。
グル−プ展:『本屋の棲み人』(Gallery ART SPACE.2000年)、『共同アトリエ』(Gallery ART SPACE.2002年)他 。
古賀昭子 作品写真
滝みつる
地下鉄の構内や病院、神社、校庭など日常の中で見た風景を撮影しながらも、ピントを著しくぼかしたりプリントの中に小さな文字でテキストを入れたりすることで、それが作者や私たちの記憶の中の光景にも思えてくるようなカラーの写真作品を発表。
個展:The Third Gallery Aya(2000年)、Gallery ART SPACE(2000年)、プリンツ(2001年)他。
滝みつる 作品写真
vol.31 平田ユミ × 本田涼子 『plants Planet』  (2004年3月2日〜3月7日に開催済み)
実際に食すことができる果実などの内部に秘められた造形美に焦点をあて、新たな美のかたちを探ることを主旨とする展覧会。
平田ユミ
1980年生まれ。モチーフのある部分にピントを合わせて極度のクローズ・アップを行うことで、具体的には何であるかがわからないほどにかたちや質感が曖昧にされ、時にはそれらが抽象絵画にも見えるような不思議なイメージを画面に含むような写真作品を、モノクロ、カラーの両面で制作。
グループ展:『eys 〜四人の「私」点〜』(Gallery ART SPACE.2001)、『MINUIT』(JCII.2002)。
平田ユミ 作品写真
本田涼子
1966年生まれ。人物や樹木などのモチーフの一部を、あたかもパズルのピースのように細部ごとに細かい断片に区切り、そこに比較的彩度の強い色彩を当てはめることで、組み上げられた断片がさまざまな色彩を放つ塊となって密度の濃い画面が現れるという、油彩による絵画作品を制作。
グループ展:『上陸』(Gallery ART SPACE.2002)、『optimism⇔pessimism』(GALLEYY ES.2003)
他。
本田涼子 作品写真
vol.32 青野文昭 × くわたひろよ 『re-』 (2004年3月9日〜3月14日に開催済み)
モノの在り方をテーマに、残され忘れ去られたモノにそれぞれの手法で再び姿、かたちを与えることをテーマにして作品が制作される。
青野文昭
1968年生まれ。船や自動車、大木の切り株、神社の鳥居、看板など、野に打ち捨てられていたさまざまなモノの欠片を拾い集め、石膏などを使ってそれらの欠片をもとに全体の姿を造形物として蘇らせた絵画・彫刻作品を制作。
個展:宮城県美術館県民ギャラリー(1992,1995年)、霊山物置小屋B(1996,1997年)、真木・田村画廊(1998,1999年)、リアスアーク美術館(2000年)、Gallery ART SPACE(2000年)他。
グループ展:『うぶすな展』(宮城県美術館県民ギャラリー.1996/東京都美術館.1998年/ギャラリー彩園子.1999年)『かかわりの風景』(千葉県芝山町.1999年)、『アートみやぎ』(宮城県美術館.2000年)他。
青野文昭 作品写真
くわたひろよ
1968年生まれ。食した後の魚の骨を透明の樹脂に封入したオブジェ・立体作品や、自身の髪の毛を素材にしたものなど、生き物の名残あたかもモニュメントのように物体化させたような作品を制作。
個展:藍画廊(1995,1997, 1999年)、西瓜糖(1996年)、BOX GALLERY(1996年)、ART SPACE LA
VATORY(2001年)。
グル−プ展:『Izumiwaku Project 1996』(日産アプリーテ - 荻窪.1996年)、『ジョアイュ・ノエル』(工房「親」.1997年)、『第5回・広島の美術』(広島現代美術館.1998年)、『栞-しおり-bookmark』(藍画廊.2002年)他。
くわたひろよ 作品写真
vol.33 石田敦子 × 小林真理 『はこやのやま園』 (2004年3月16日〜3月21日に開催済み)
架空の動物園もしくは遊園地のイメージをもとに、ポケットサイズの平面作品やミニチュアのようなオブジェでギャラリーの空間が満たされる。
石田敦子
1976年生まれ。木版画をもとに、戦前のモダン・デザインのような趣きを伴って人や車など身近なものを表した作品や、それらの絵をマッチ箱なあどの雑貨にしたもののほか、皮籐による籠、椅子、小物類を制作している。
グル−プ展:『100マッチ箱展』 (Art Space HAP.2001)、『海底喫茶店』(Art Space HAP.2002) 他。
石田敦子 作品写真
小林真理
1969年生まれ。樹木の枝の先に連なって成る実の部分が、象やバク、ライオンなどさまざまな動物の姿をした絵に、作者自身が創り出した「読むことのできない文字」によることばを組み合わせた銅版画作品を制作。
個展:Gallery+1(1991〜1994年)、Gallery QS(1994〜1998年)、OギャラリーUP・S(1999年)、ギャラリーQ(2001,2002年)他。
グループ展:『GRAFINNOVA'98』(フィンランド.1998年)、『MINI PRINT 2000』(ブラジル.2000年)他。
小林真理s作品写真
vol.34 小林雅子 × 佐伯陽子 『The second contact』 (2004年3月23日〜3月28日に開催済み)
自身の意識の奥底に隠された記憶の探究をもとにして、「自己の存在」を造形的なイメージをもって表すことを目指した展覧会。
小林雅子
1971年生まれ。布団、電気スタンド、ぬいぐるみが一体となって表された「部屋」や五段飾りの雛人形など、過去の思い出が鉄を素材にかたちとなったものや、コンクリートの「布団」から油紙の「ぬいぐるみ」が這い出てきたもの、油紙で彼女自身の服をかたどったものなど、さまざまな素材や形態による立体作品を発表。
個展:那覇市民ギャラリー(2000)、ギャラリーK(2000,2001,2002,2003)、曽木の滝公園(2001)、鹿児島・旧遠矢産婦人科病院(2002)。
グループ展:『南大東島石彫シンポジウム』(沖縄.1997)、石彫シンポジウム(イタリア・ラポラノテルメ.1999)、『2000・日本・25人展』(ギャラリーK.2000)他。
小林雅子 作品写真
佐伯陽子
1975年生まれ。水の中で激しい動きが起きた際の複雑な様相を、高倍率でクローズ・アップしたようなイメージを、緻密な描写と鮮明な色彩をもとにカラープリントや版画のほか、インクジェットプリントで表すことで、「時間」が凝固するように停止した擬似的な「瞬間」を読み取らせる作品などを制作。
個展:Makii Masaru Fine Arts(2003)。
グループ展:『TRANSLATION』(Gallery ART SPACE.2000)、『National Print Exhibition 2002』(London・ Mall Galleries .2002』、『Graduate Exhibition 2002(Stroud・Stroud House Gallery.2002』、『 London,Seoul,Tokyo - 3 city art tour exhibition』(London・Oxo Tower/Seoul・Hana Art Gallery/Makii Masaru Fine Arts.2003)他。
佐伯陽子 作品写真
vol.35 水野圭介 × 矢尾伸哉 『resonance room』 (2004年3月30日〜4月4日に開催済み)
展示空間と制作者の意識の中の空間、そして私たち観客の三者をめぐる複雑な空間の重なりをテーマに含んで行われる展覧会。
水野圭介
1976年生まれ。既成のモノがほぼそのままの姿で素材として使うことで、彼のある意識をもとに設定された「場」が匂わせるイメージと、そこから現実の中に投げ出されたようにして孤立するモノにまつわるイメージという、作品をめぐって展示空間に相並ぶ2つのイメージある「場」をつくるような作品などを発表。
個展:ギャラリ−ル・デコ(2001)、exhibit LIVE(2002)、Gallery J2(2003)。
グル−プ展:『旅譚』(東京芸術大学.2002)、『CONFERENCE・会議』(表参道画廊+MUSEE F.2003)他。
水野圭介 作品写真
矢尾伸哉
1969年生まれ。幾何学的なかたちの陽光が伸びる屋内の光景や、中心の消失点に向かってパースペクティブが強調された風景など、「どこにもないどこか」という言葉で表されるような場所が特定されない対象を、6×6cm判のモノクロフィムで撮ってロール印画紙に大伸ばしにプリントした写真作品を主に発表。
個展:Gallery ART SPACE(2002)他。
矢尾伸哉 作品写真
vol.36 久保透子 × 洞野志保 『森の天上』 (2004年4月6日〜4月11日に開催済み)
深い「森」の中で感じる光景や気配を二人の作品によって表すという主旨で行われる展覧会。
久保透子
1969年生まれ。種や葉などの自然物を素材としたレリーフ作品や、同様の手法によるものを「箱」に収めたオブジェ作品を主に制作しているが、そこには自身が記したことばやテキストが時として添えられることで、彼女の意識の中の物語が立ち上がってくる。
グル−プ展:『愛と平和の祈り展』(宮崎美術館.2002)他。
久保透子 作品写真
洞野志保
1977年生まれ。リトグラフや銅版画などの手法を使った、繊細な線と淡い単色で印象付けられる描写によって、人の「耳」と「手」の部分にことさら執着を持って表現がなされたような作品を主に発表。
洞野志保 作品写真
vol.37 林瑞穂 × 福永佳代子 『カタチにまつわる言の葉』 (2004年4月20日〜4月25日に開催済み)
架空の地から発掘された遺物のようなイメージをもって表された二人の版画作品で構成される展覧会。
林瑞穂
1976年生まれ。版の手法をもとにした平面作のほか、同様につくられたイメージを厚みを持った支持体に貼り付け、それを不定形に切り取ることで、遠い昔の遺跡から掘り起こされたモノを想像させるようなレリーフ状の作品を発表している。
グル−プ展:Key gallery/青樺画廊(2001)。
林瑞穂 作品写真
福永カヨコ
1973年生まれ。銅版画の手法をもとにしながらも、「ソフトグランド・エッチング」と呼ばれる、線のエンボスがことさら強調される技法によって、架空の動物や架空の歴史の中に埋もれた人物など、つくられた伝説に隠されたような妖しげなキャラクターを題材に作品を制作。
個展:ぎゃらりー藤島屋(2000)。
グループ展:『ベニカエース』(アートフェスタギャラリー.2001)、『COTTGE6』(スパンアートギャラリー.2002)、『ともがらてん』(月光荘.2003)。
福永カヨコ 作品写真
vol.38 安藤順健 × 森村誠 『trans-(Eidos/Hile)』 (2004年5月4日〜5月9日に開催済み)
「デジタル情報の形相と質料」をテーマに、「ことば」の物質化が二人の作品を通じて図られる展覧会。
安藤順健
1969年生まれ。既成のテキストやイメージなども使い、それをたとえば映像として空間に投影したり、テキストを出力した後のインクリボンをもとに表現を行うなど、あるモノが本来持つ意味を別のかたちに置き換えて表すようなインスタレーションおよびオブジェ作品を発表。
グル−プ展:(須田亮とのコラボレーション)ギャラリーQs(1997、1999)。
安藤順健 作品写真
森村誠
1976年生まれ。「ねずみ取り」に彩色したり、時には顔の造作を描き入れたものを並べたインスタレーション作品や、使用済みの切手を折って紙飛行機のかたちにした作品など、既成のモノの意味を全く異なる存在に上書きすることで、新たな意味を伴う存在をつくるような表現を展開。
個展:Media Building(Nottingham,England.1999)、Secta Stuidio(Nottingham,England.2000)、the Art Exchange Gallery(Nottingham,England.2001)、Hyson Green Lbrary(Nottingham,England.2001)、Galerie OU(2002)、北野Project 美術缶(2003)他。
森村誠 作品写真
vol.39 高久千奈 × 古厩久子 『語らう皮膜』 (2004年5月11日〜5月16日に開催済み)
作品そのものが表す、そして作者の意識の中にもある「皮膜」をテーマに、脆いながらも永遠性を感じさせる不思議な感覚が観客の意識に浸透する。
高久千奈
1967年生まれ。和紙の表面に線香で無数に穴をあけたり、和紙を極細に縒ったものを編み込んだりして、後ろの景色全体が透けて見えるような非常に繊細なスクリーン状の作品を主に発表。
個展:アートフォーラム谷中(2000年)、Space Kobo&Tomo(2001年)、巷房(2002年)他。
グループ展:『今立現代美術紙展』(1999年,2001年)、『丹南アートフェスティバル』(2000年)、『旧稲取灯台竹林音楽祭・野外展』(静岡.2002年)、『ネクステージアートリニューアル』(2002年)他。
高久千奈 作品写真
古厩久子
1963年生まれ。例えば「まなざし」や「会話」など、コミュニケーションの手段を表す語の上から、それらの文字とほぼ同色の両腕の映像がゆっくりことばの群れを撫でるように動いてゆくヴィデオ・インスタレーションなど、主に「触れる」行為と光による作用をもとに、人間の意識の領域を探りその中にかくされた記憶を導き出すような作品を発表。
個展:Gallery ART SPACE(1999年)、ギャラリーそわか(1999,2000年) 他。
グループ展:『そこにある水のように』(豊科近代美術館.2000年) 、『記憶への回廊』(ギャラリーそわか.2001年)、『生きられた空間、時間、身体』(旧新宿区牛込原町小学校他.2001年)。
古厩久子 作品写真
vol:40ミツイタカシ × ジルケ・フォス『City Hopping Frankflut-Tokyo』 (2004年5月25日〜30日に開催済み)
日本とドイツを代表する都市「東京」「フランクフルト」を、それぞれの景色をモチーフとする二人の作品でつなぐ展覧会。
ミツイタカシ
1966年生まれ。自身がある状況の中で採取した音や映像を、エフェクト機能を担った立体およびインスタレーション作品を通して別のものに変換させることで、人が現実の在り方を探求する意識を増幅させるような表現を行っている。
1966年生まれ。個展:ゲーテ・インスティトゥート(フライブルグ.1995,1998)、Galerie ART 'N' ACT(マインツ.1996)、Wasserturn Kalk(ケルン.2002)、ART SPACE LAVATORY(2003)他。
ミツオイタカシ 作品写真
ジルケ・フォス
1970年生まれ。造形における「内部空間」と「外部空間」の相互作用の在り方を探ることをテーマに、日常の中で使われるさまざまなモノのイメージを抽出して独特の空間生を持つオブジェに転化させたような作品を発表。
個展:Projektraum 3000(マインツ.2001)、Galerie Perpetuel(フランクフルト.2003)他。
ジルケ・フォス 作品写真
vol.41 阿蘇山晴子 × 篠原誠司 『時連れの形相』 (2004年7月13日〜7月18日に開催済み)
阿蘇山晴子の制作、パフォーマンス、日常の姿の中に、篠原誠司がある意味で演劇的な要素を見出しつつ方形のモノクロ写真でドキュメントする。
阿蘇山晴子
1947年生まれ。それ自体が生命をもってうごめくような墨による極太の文字と赤や緑を主とする絵が絡み合う巨大な平面作品をもとにしたインスタレーションのほか、そうした展示空間の中で執り行われる儀式的なパフォーマンスを中心に据えた活動を行っている。
阿蘇山晴子 作品写真
篠原誠司
1965年生まれ。6×6cm判の方形のフォーマットによって、沖縄や東北などでの信仰の対象となっている場所の中で、主に「道」を中心とした風景を撮影したモノクロ写真を制作・発表。この企画シリーズ『Collaborators』の企画者でもある。
個展:Gallery TAKA(1989年)、ユリイカ画廊(1990年)他。
グループ展:『実践する記憶』(ギャラリーすずき.1993年)、『reflector』(ギャラリーそわか.1994年)『Printing Relation』(ギャラリーそわか.1996)、『Private Sight』(Gallery ART SPACE.1998年)、『Printing Relation U』(ギャラリーそわか.2000年)、『護られるべき景色』(art POCKET.2001)他。
篠原誠司 作品写真
vol:42尾形かなみ × 吉田チロル 『渡り鳥の夢想』 (2004年7月20日〜7月25日に開催済み)
それぞれが空想の中で生み出した架空の「王国」の立体地図をギャラリーい出現させることを目指した展覧会。
尾形かなみ
1975年生まれ。ガラス・クラフトによる、さまざまな色彩やかたちの透明ガラスの容器の中に、古色のある「椅子」や、ある景色を表すような小さなオブジェが収められた作品などを発表。
1975年生まれ。グル−プ展:『International student exhibition』(アムステル ダム.2002)、『第1回現代ガラス大賞展・富山2002』(富山市民アートプラザギャラリ−.2002)、『アナログ展』(ギャラリ−ル・デコ.2002)、『朝日現代クラフト展』(大阪・都筑 阪急百貨店.2003)。
尾形かなみ 作品写真
吉田チロル
1980年生まれ。ガッシュなどによる簡潔な構成のイラストレーションとことばを組み合わせた「本」の作品や、「ヨーグルト」に対するあらゆる情報を一冊の手帖に綿密に手書きしたものなど、「本」の形式の作品をはじめとしてさまざまな表現を行っている。
吉田チロル 作品写真
vol:43大野明代 × 玉岡あかね 『in/out 感覚の呼吸』 (2004年8月3日〜8月8日に開催済み)
「春」の景色の記憶を、その独特の空気の匂いも含めてそれぞれの作品で表すことを目指した展覧会。
大野明代
1973年生まれ。透明のアクリル板や鏡の表面に、自身が撮った景色や植物の写真および、さまざまな体験の記憶を表したドゥローイングなどを、ところどころで重ね合わせながら溶剤を使って転写させるという独特の技法によって、平面、レリーフ、オブジェ作品を制作。
個展:1998 ギャラリーすずき(1998)、信濃橋画廊(2000)、ART SPACE LAVATORY(2001)ギャラリーそわか(2002)、ART SPACE bis(2003)、ART SPACE LIFE(2003)。
グループ展:『今日のドローイング展』(信濃橋画廊.1997)、『NEXT THOUSAND ―胎動―比良から新しい風が』(比良美術館.2000)、『ordinary thing』(韓国・Altenertive Space MARU.2003)、『日韓芸術交流展』(韓国・ART FORUM JARFO.2003)他。
大野明代 作品写真
玉岡あかね
1979年生まれ。オイルとの併用によるシルクスクリーン・プリントをはじめとする版の技法によって、日常の中で感じ取ったさまざまな「空気」をかたちとして表そうとしたような作品を主に発表。
グループ展:『HAN-do』(文房堂ギャラリー.2003)。
玉岡あかね 作品写真
vol:44中村通孝 × 丸山陽子 『赤にひそむ黒』(2004年8月17日〜8月22日に開催済み)
「黒」の色彩で統一される中村通孝の作品と、「赤」で統一される丸山陽子の作品が、ギャラリー内で交錯する。
中村通孝
1962年生まれ。ブロンズによる彫刻作から出発した後、黒の色彩で印象付けられる空間をさまざまな素材や手法で表した作品を制作するほか、デザイン・ワークをもとにしたものも発表。
個展:Gallery +1(1988,1989)。
グループ展:『UEDA ART FESTIVAL』(長野県上田市.1989)、『グループCON展』(埼玉.1995〜2003年)、『プレゼント展』(ギャラリー安藤.2002)他。
中村道孝 作品写真
丸山陽子
1978年生まれ。一貫して使われる朱色の絵具によって、具象および抽象の絵画作品や、角材を組み合わせたレリーフ作品など、「赤」という色彩がある特別な意味を表すような表現をさまざまな手法で行っている。
個展:Pepper's Gallery(2002)、Key Gallery(2002)、Gallery Jin(2003)。
グループ展:『身体のメッセージ』(Pepper's Gallery.2001)、『DANCE CROSS ART』(Pepper's Gallery.2002)、『鼓動』(柳沢画廊.2003)他。
丸山陽子 作品写真
vol:45浅野敦司 × 三溝利恵 『裏日和』 (2004年8月24日〜8月29日に開催済み)
穏やかな日常の裏にあるさまざまな真実が、二人の作品によるかたちを持ってあらわにされる。
浅野敦司
1970生まれ。食物や日用品など、既成のモノをモチーフとして画面に取り入れた描写や、「家族」を題材にしたものなど、鮮やかな色彩と翳りのある暗さが同居したようなアクリル絵具による絵画作品のほか、写真や文章をもとにした「本」の形式の作品や、コラージュを中心としたミクストメディアの 作品などを制作。
個展:阿部コーヒー(1996)、LEESTA(1997)。
グル−プ展:『和本DIGITAL文庫』(文藝春秋画廊 ザ・セラー.2002)。
浅野敦司 作品写真
三溝利恵
1972年生まれ。黒いからす、人の横顔のシルエット、積み上げたそら豆、指が一本欠けた足の先、砂丘のような腹部の中のへなど、一見すると身近なものを題材としながら、構図や細部の描写に現れる一種のアンバランスさによって、現実で出会うモノの裏側に隠された「暗部」の存在をほのめかすような作品を、木版画を主体に制作している。
個展:switch point(2003年)。
グループ展:『空想と一日』(G.Hギャラリー/Gallery FLOOR2.2001年)他。
三溝利恵 作品写真
vol:46内海聖史 × 田尻幸子 (2005年1月11日〜1月16日)
内海聖史がつくる巨大な絵画空間と、繊細な糸を張り巡らせる 田尻幸子による造形空間が交差してあらたな「場」が生まれる。
内海聖史
緑色など基調とする油絵具で塗られたドットなどのパターンの反復と下地との組み合わせをを主な要素として、展示空間の壁などにぴったりとはめこまれ、あたかも「壁」そのもののような大画面の絵画作品を制作。
1977年生まれ。個展:小野画廊(1999年)、Gallery Q-s(2000年)、Gア−トギャラリ−(2001年) 、時限美術計画/T.L.A.P(2001年)、ART SPACE LIFE(2002年)、藍画廊(2003年) 他。
グル−プ展:『Mix Jam は見た』(古河街角美術館,1996〜2001年)、『気配の触感』(Gallery ART SPACE,2001年) 、『TAMA VIVAN'T 2002−実景からー』(多摩美術大学,2002年)、『第6回岡本太郎記念現代美術大賞展』(川崎市岡本太郎美術館,2003年) 、『MOTアニュアル2004 ー私はどこから来たのか/そしてどこへ行くのか−』(東京都現代美術館.2004)他。
内海聖史 作品写真
田尻幸子
1964生まれ。石膏の材料として使われる糸のような繊維を空間に縦横に張り巡らせることによって、もとからある空間の上に透過しつつ重なり合った、造形としての新たな「場」をつくり出すようなインスタレーション作品を発表。
個展:ギャラリール・デコ(1999)、ギャラリー銀座フォレスト(2001)、ギャラリーイセヨシ(2002)、ギャラリー・アート・ポイント(2003)他。
田尻幸子 作品写真

  [『Collaborators』についてのページに戻る]
       
 
旧サイトTOP