(Expanding Conversations: Spaces of Book Arts)
会期:2026年1月30日〜3月28日
会場:イングランド/サウサンプトン大学ウインチェスター美術学校・ウインチェスターギャラリー(The Winchester Gallery, Winchester School of Art, University of Southampton/Park Ave, Winchester SO23 8DL U.K.)
https://www.thewinchestergallery.soton.ac.uk
日本からの出品作家(18名):
アカサカヒロコ、乾久子、城戸みゆき、黒田麻紗子、小西秀和、小林雅子、佐藤省、洞野志保、中川るな、中西晴世、廣瀬剛、福本浩子、松永亨子、三上愛、SYUTA (三友周太)、山崎曜、山本耕一、鷲津民子
概要:
日本とイギリスのアーティストによる、ブックアートとアーティストブック(書籍形式のアート作品)の展覧会です。日本のブックアーティストによる現代ブックアート作品22点のほか、ウィンチェスター美術学校(サウサンプトン大学美術学部)がコレクションとして所蔵するイギリスのアーティストによる作品から、日本の各作家の表現に合わせて各一点を選定し、合わせて展示をします。なお同校は、イギリスの高等教育機関が所蔵するコレクションとしては最大級の、約3,000点のブックアート作品を収蔵しています。
開催の目的:
本展は、埼玉県さいたま市のうらわ美術館、イギリスのサウサンプトン大学およびウェスト・オブ・イングランド大学が連携して行われる日英共同ブックアートプロジェクト一環として実施されます。ブックアートは美術の一ジャンルとして、1960年代以降、両国で着実に発展してきました。しかしイギリスでは、日本で制作されている現代のブックアート作品が展示される機会は、これまであまりなかったといえます。このブックアートプロジェクトでは、両国で制作されたブックアート作品が一堂に会し交流が促進すされることを目指しています。
帰国報告展「旅するブック・アート」:
会期:2026年7月9日〜7月25日(日曜日休廊)
会場:Galerie 412(東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ同潤館302)
https://galerie412.com
2026年1月30日、ングランド/サウサンプトン大学ウインチェスター美術学校・ウインチェスターギャラリー にて、日英共同国際ブック・アート交流プロジェクトの一環として企画された展覧会「Folding Space(折り込まれていく空間): Japanese and UK Artists’Books」が開幕しkました。以下で展覧会場の画像をご覧いただけます。
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この展覧会では、日本側のキュレーターが選んだ18名の作家による各作品に対して、ウインチェスター美術学校が同校のブック・アートコレクションから選んだ作品がそれそれ一対になるように展示が行われています。
以下では、18組の作品と、会場内の各作品に添えて掲示された、対になる作品を選んだイギリスのキュレーターによるコメント(日本作家コメント:鈴木規子(キュレーター、美術家)/イギリス作家コメント:キャサリン・ポーリー(サウサンプトン大学図書館 コレクション・エンゲージメント責任者)をご覧いただけます。なお、日本側の作品 につきまして、これらの後に、作家プロフィールおよbに作家コメント、詳細な画像などを紹介しています。合わせてご覧ください。
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| アカサカヒロコ:《ブックオブジェ red&white No.3》/ 《ブックオブジェ red&white No.5》 *紙(既成本)・カッティング/2025年 | David Miles:《Forest》 *紙・ダイカットプリント/2007年 | アカサカヒロコ+David Miles |
| アカサカヒロコ:《ブックオブジェ red&white No.3》/ 《ブックオブジェ red&white No.5》 アカサカは、薄い紙の層を手作業で切り込み、既存の本の中に新たな空間を創り出します。こうした新たな空間の創出によって、「本の中の空間」の定義は変化します。 |
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| David Miles:《Forest》 マイルズは、森の中を歩くような体験を大型の紙製モビールで再現した巡回展「Papercuts」に合わせて本書を制作しました。折り畳み式のダイカットカバーは、森への旅への期待感を高めてくれます。本書はアカサカの《Book Object Red & White No. 3》および《No. 5》のカットを彷彿とさせ、緑のカバーが色彩のコントラストを生み出しています。 |
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| 乾久子:《物語と時間》 *紙(既成本)・カッティング/2025年 | Mari-Aymone Djerbi: 《Wardrobing Remnants 》 *紙・印刷/2006年/エディション:100部 | 乾久子+Mari-Aymone Djerbi |
| 乾久子:《物語と時間》 一枚一枚の布には、個人の記憶や物語が込められており、刺繍を重ねることで、より豊かなものとなります。乾は、ゆっくりとした刺繍の工程を「描く」ことと捉え、過去と現在を繋ぎ合わせ、新たな物語を紡ぎ出します。 |
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| Mari-Aymone Djerbi 《Wardrobing Remnants 》 本書は、私たちが蓄えたり集めたりするものの背後にある物語を探求します。乾の《Narratives and Time》では、古くて捨てられた布を縫い直し、記憶を鮮明にし、新しい記憶を紡ぎ出す試みがみられます。 |
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| 城戸みゆき:《摩擦と抱擁》 *仏和辞書2冊、合成皮革/2016年 | Ti Parks:《Five Fold》 *紙・ワックス糸/1991年/エディション:30部 | 城戸みゆき+Ti Parks: |
| 城戸みゆき:《摩擦と抱擁》 仏和辞典は、1冊は作家自身のもの、もう1冊は急逝した友人のものでした。ページが重なり合った2冊は、今やどんなに強く引っ張られても決して離れることのない絆で結ばれています。この作品は、悲しみと同時に、二人の深い友情をも物語っています。 |
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| Ti Parks:《Five Fold》 5枚の白い紙で構成されたミニチュアブック。各紙は5回折り畳まれ、ワックス糸で縫い合わされています。サイズと形状は全く異なりますが、《ファイブ・フォールド》は城戸の「フリクション」や「ハグス」と共通点があるように感じます。どちらも開くことができず、両アーティストとも本という形態を通してアクセシビリティを追求しているからです。 |
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| 黒田麻紗子:《マノ百景》 *グラシン紙・シルクスクリーン/2025年 | Angie Butler and Phllippa Wood:《Open House 》 *布、紙、バッジとボタン・活版印刷、スクリーン印刷、デジタル印刷/2012年/エディション:12部 | 黒田麻紗子+Angie Butler and Phllippa Wood |
| 黒田麻紗子:《マノ百景》 黒田の印刷スタジオの周囲の風景が、薄いグラシン紙にスクリーン印刷されています。ページは内側に折り込まれており、元のイメージの強いコントラストを和らげることで、作家が多くの時間を過ごす馴染み深い環境に、夢のような雰囲気を与えています。 |
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| Angie Butler and Phllippa Wood:《Open House 》 この共同プロジェクトは、私たちが住む場所とどのようにつながっているのか、そして家具、インテリア、家庭装飾の根底にある心理について考えさせてくれます。この本を読む体験は、家を見るようなものです。ページをめくるたびに、扉が開く様子が再現され、進む方向によって異なる思考や物語が浮かび上がります。アーティストたちはオンラインで互いの家を巡り、それぞれの家にある個々のオブジェに反応しました。黒田はまた、《マノ百景》で、自身のスタジオを通してではあるものの、日常を共有しました。一方、彼女の白黒の表現は、《オープン・ハウス》での色彩選択とのコントラストを生み出しています。 |
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| 小西秀和:《カーブミラー百景》 *紙、アクリルミラー・オンデマンド印刷/2025年 | TEA: Jon Biddulph, Peter Hatton, Val Murray, Lynn Pilling : 《BytheWay(ところで)》 *箱入りのプリントコンサーティーナストリップ/1998 年 |
小西秀和+TEA: Jon Biddulph, Peter Hatton, Val Murray, Lynn Pilling |
| 小西秀和:《カーブミラー百景》 小西は自らを「日常の品々の収集家」と表現しています。本作では、葛飾北斎の「富嶽三十六景」へのオマージュとして、凸面鏡の100枚の風景を集めました。 凸面鏡は日本ではどこにでも見られるものです。小西は京都とその周辺を日々散策しながら、これらの凸面鏡の風景を数多く収集しました。 |
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| TEA: Jon Biddulph, Peter Hatton, Val Murray, Lynn Pilling :《BytheWay(ところで)》 アーティスト集団TEAによるこのコンサーティーナは、リバプールからハルへの旅の途中、道路状況によりアーティストの車が111回も停止したことから生まれた、イングランド全土のスナップショットを表現しています。作品には、それぞれの場所に住んだり働いたりする人々のコメントが添えられています。この国中のありふれた風景との繋がりから、私はこの作品を小西の作品「凸面鏡百景」と組み合わせることにしました。 |
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| 小林雅子:《嵐が丘》 *紙(既成本/ペーパーバッグ)・カッティング/2025年 | Paula Rego :《Jane Eyre》 *紙・印刷/2003年/エディション:250部 | 小林雅子+Paula Rego |
| 小林雅子:《嵐が丘》 小林の作品の中心テーマは記憶であり、彼女は幼少期に愛読した本を改変し、巧みに操ることで、その記憶を探求しています。本の触覚的な存在は制作過程において重要な役割を果たし、物語は再構築され、語り直されることで、鑑賞者が自分自身の物語を創造する余地が生まれます。 |
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| Paula Rego :《Jane Eyre》 私は、シャーロット・ブロンテの古典的名作『嵐が丘』からの抜粋を添えたレゴの『図解版ジェーン・エア』と、小林によるエミリー・ブロンテの『嵐が丘』の改変版を組み合わせることにしました。どちらも19世紀の女性作家による小説で、二人の女性アーティストによって全く異なる方法で再解釈されています。 |
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| 佐藤省:《しじまをわたる光の風》 *紙(既成文庫本)・カッティング/2023年 | Sam Brown and Caroline Jupp :《The Library of Unwritten Books(書かれざる書物の図書館》 *紙装丁の書籍50冊/2004年 | 佐藤省+Sam Brown and Caroline Jupp |
| 佐藤省:《しじまをわたる光の風》 佐藤はこの作品のために、120冊の日本の文庫本を解体し、一枚一枚丁寧に折り畳みました。インスタレーションのサイズは、作品を展示する空間の大きさに応じて変化します。ウィンチェスター・ギャラリーでのインスタレーションでは、900ページが選ばれました。解体された本は、ページを開いたり、再び組み合わせたりすることで、再び組み立てられます。この作品は、過去、現在、未来を繋ぐ道筋が一本ではなく、絡み合い、重なり合い、過去と未来を行き来できることを表現しています。 |
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| Sam Brown and Caroline Jupp :《The Library of Unwritten Books(書かれざる書物の図書館》 この箱には、架空の物語、実現されなかったアイデア、そして個人的な歴史が綴られた書籍が収められています。これらの書籍は、公園や図書館、コミュニティセンターなどの公共の場で偶然出会った人々にインタビューを行い、録音したものです。人々に、ずっと書きたかった本について語ってもらい、そのアイデアをミニブックにまとめました。佐藤のインスタレーション《静寂を貫く光の風》は、古くなった日本の文庫本を解体するものです。過去に読んだが解体された本、そして書かれずに終わった本だがそのアイデアは《書かれざる書物の図書館》に書き込まれているという、この無形の繋がりが、私がこれらの本を対比させるきっかけとなりました。 |
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| SYUTA(三友周太):《OVID-19 Landscape of Pandemic-2020》 *紙・レーザープリント/2020年 | Mette-Sofie D Ambeck :《Pollution Ephemera(パニック汚染エフェメラ) 》 *印刷された新聞紙/2023 年/エディション:100部 | SYUTA(三友周太)+Mette-Sofie D Ambeck |
| SYUTA(三友周太):《OVID-19 Landscape of Pandemic-2020》 三友は生化学と生命科学を学び、薬剤師の資格も持っています。彼の科学と医学に関する知識は、彼の作品制作に直接影響を与えています。《COVID-19 パンデミックの風景 》は、新型コロナウイルスの世界的な蔓延によって私たちの生活の中で起こった様々な出来事を記録した作品です。この作品は、パンデミック中に起こった様々な出来事を、科学、社会、そして日常生活の観点から捉えようと試みています。出来事はピクトグラムで表現され、言語に頼ることなく、視覚的かつ直感的に体験を伝える手段となっています。 |
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| Mette-Sofie D Ambeck :《Pollution Ephemera(パニック汚染エフェメラ) 》 アンベックの新聞紙に印刷されたジンには、新型コロナウイルス感染症のパンデミック中にイギリスを散策した際に撮影された、捨てられた医療用マスクの写真が掲載されています。彼女はフィルターを使わず、iPhone 11で、すべてのマスクをそのままの姿で撮影しました。これは三友の《COVID-19 パンデミックの風景-2020》》と繋がりますが、彼がこの時期の日常を描写したものは、写真ではなくピクトグラムを通して私たちに伝わってきます。 |
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| 洞野志保:《木葉雨(落ち葉)》 *紙、和紙、厚紙、木の葉、銅版画、どんぐりの実、アクリル絵の具、アクリル用メディウム、ボンド・蛇腹折製本、エッチング、アクアチント、雁皮刷り/2025年 | John Dilnot :《Tree and Birds》 *紙・シルクスクリーンにプリント、アッサンブラージュ/2004年 | 洞野志保+John Dilnot |
| 洞野志保:《木葉雨(落ち葉)》 洞野は作品の中で、自然、人体の一部、そして動物を繰り返しモチーフとして用い、自然と動物の交わり、そしてそれらがどのようにして共通の環境を作り出すのかを探求しています。《Falling Leaves 》では、本物の葉を葉脈だけを残し、不規則な形の紙に挟み込み、虫や鳥が住む空洞を思わせる穴を空けた作品で、同様のアイデアを探求しています。 |
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| John Dilnot :《Tree and Birds》 ディルノットの精巧なボックスワークは、鳥の版画を切り抜いて木に置いたものです。私にとって、それは洞野の作品《Falling Leaves》で探求された自然界の相互関係性と共鳴しました。 |
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| 中川るな:《深海魚が登ってくる日》 *紙、黄ボール、糸、しおり紐・シルクスクリーント、カッティング/2023年 | David Jackson :《Wave》 *フェルト・コンサーティーナブック/1999年/エディション:5部 | 中川るな+David Jackson |
| 中川るな:《深海魚が登ってくる日》 2つの表紙が合うまで完全に開くと、本は広大な海を想起させる彫刻となります。 |
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| David Jackson :《Wave》 フェルト製コンサーティーナブックは、海に打ち寄せる波から砂浜に打ち寄せる波までを、写真を通して表現しています。海の描写と青い色に惹かれて、この本を中川の《深海魚が来る日》に添えることにしました。 |
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| 中川るな:《同じ月を見ている》 *紙、黄ボール、銀糸、箔、フロッキー、しおり紐・シルクスクリーン、カッティング/2025年 | Tim O'Rifey :《Accidental Journey(偶然の旅》 *紙:印刷、2010年 | 中川るな+Tim O'Rifey |
| 中川るな:《同じ月を見ている》 月はどこから見ても一つだけ。しかし、月を見る状況は実に多様です。中川の月の普遍性についての考察が、作品を通して表現されています。 |
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| Tim O'Rifey :《Accidental Journey(偶然の旅》 フェルト製コンサーティーナブックは、海に打ち寄せる波から砂浜に打ち寄せる波までを、写真を通して表現しています。海の描写と青い色に惹かれて、この本を中川の《深海魚が来る日》に添えることにしました。 |
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| 中西晴世:《種の旅》 *手漉き画用紙、和紙(こうぞ)、麻ひも・リトグラフ、牛乳パックドライポイント、アクリル絵具/2005年 | Maryam Farazhbod :《Flag》 *紙・印刷、アセテートを挟んだアコーディオン綴じ/2009年 | 中西晴世+Maryam Farazhbod |
| 中西晴世:《種の旅》 この作品は、紛争や困難に苦しむ遠い地へ、希望の種を届けたいという願いを込めたものです。作品のモチーフはアオギリです。熟すと実が割れ、船型の殻についた種子が現れます。この作品は、小さな船のように海を渡って、遠い地へと旅立つ種子を描いています。 注:広島の原爆投下を生き延びたアオギリは、今では平和の象徴とされています。その強靭な樹容は被爆者に希望を与え、その種子は平和を促進するために世界中に配布されています。 |
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| Maryam Farazhbod :《Flag》 本書は、2009年のイラン大統領選挙をめぐる出来事を描いたイラスト集です。本書では赤と緑が用いられています。緑は野党の色、赤は血の色です。そして白を加えると、これらの色がイラン国旗を構成します。中西の《旅の種 》に込められた希望の思いが、両書に共鳴しているため、この色を選びました。 |
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| 廣瀬剛:《Collage of Words :type/Tools》 *朴板材、真鍮角棒、真鍮木ねじ、真鍮蝶番、鉛筆、六角棒レンチ・ドライバービット、ジグソー刃、開けポンチ、クサビ、折れ込みボルト抜き・木材加工、金属加工、真鍮エッチング、クロマテック転写/2025年 | Sam Winston :《Orphan(孤児)》 *和紙にコラージュを印刷/2011年/エディション24部 | 廣瀬剛+Sam Winston |
| 廣瀬剛:《Collage of Words :type/Tools》 この作品は「読む」という行為のメカニズムを探求しています。木箱の中に収められた真鍮の棒や、様々な言葉が刻まれたその他のアイテムを組み替えることで、様々な文章やフレーズを作り出すことができます。 |
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| Sam Winston :《Orphan(孤児)》 物語の最終稿に取り掛かるにつれ、ウィンストンは過去の版をいくつか集めていたことに気づきました。彼はこれらの初期の稿から言葉を切り抜き、テキストクラウドを作成し、半透明の紙に印刷しました。完成した本には、物語とその歴史が同じページに収められています。広瀬の《Collage of Words: Type/Tools》は並べ替えて新しい文章を作ることができるため、このツールはまさにぴったりのツールだと感じました。 |
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| 福本浩子:《Book of BabelーSutra》 *紙(既成経本)、布/2025年 | Jim Butler :(Ash Wednesday(灰の水曜日) *紙・活版印刷、ブラインドエンボス加工/2006年/エディション:12部 | 福本浩子+Jim Butler |
| 福本浩子:《Book of BabelーSutra》 京都の仏教書店で福本が見つけた般若心経の文字を、線香で丁寧に消して(燃やして)います。この作品は「言葉のない本」であり、物と情報の関係性を探求しています。 |
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| Jim Butler :《Ash Wednesday(灰の水曜日) 》 バトラーはT.S.エリオットの詩「灰の水曜日」を活版印刷でブラインドエンボス加工しました。この詩は、バトラーが黒で強調した「私は希望しない」というフレーズに表れている、個人の信仰の危機を探求しています。この信仰と祈りの感覚こそが、私にとってこの詩を福本の《バベルの書 スートラ》に結びつけるものです。また、「灰」という言葉にも遊びがあり、福本の本は香で焼かれましたが、今でもページから灰が繊細にこぼれ落ちています。 |
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| 松永享子:《The Skin Square, the Pupil Square: Dreams of Scientists (Deluxe Edition)》 *和紙、蜜蝋、古書の頁、カラタチの枝、真鍮線・インクジェットプリント、シアノタイプ、活版印刷/2017年 | Anna Vicente ・《Journal of a Dream Vol. 1 and 2 (夢の日記 第1巻・第2巻)》 *紙、布・刺繍入り手描きスケッチブック/2006年 | 松永享子+Anna Vicente |
| 松永享子:《The Skin Square, the Pupil Square: Dreams of Scientists (Deluxe Edition)》 それぞれの本には、7人の科学者の夢が詰め込まれています。ここでの夢は、私的な空間として捉えられており、私的な情報と公的な情報が自由に境界を越えて行き交う現代社会において、特異な存在です。7つの独立した世界はそれぞれ、通常の本として読むこともできるだけでなく、展開すると、そこに隠された一つの大きな世界が姿を現します。 |
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| Anna Vicente ・《Journal of a Dream Vol. 1 and 2 (夢の日記 第1巻・第2巻)》 この2冊は、ヴィセンテが目覚めた瞬間に描いた夢を記録したものです。この瞬間的な記録とは対照的に、彼女は夢を安全に守るために、本の表紙に丁寧に刺繍を施しました。松永の本は、科学者たちの夢を箱の中に閉じ込めた作品集《皮膚の四角、瞳孔の四角:科学者の夢》も発表しており、私にとって理想的な組み合わせでした。 |
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| 松永享子:《Intersection; Gion, Kyoto》 *和紙、蜜蝋、古書の頁、カラタチの枝、真鍮線・インクジェットプリント、シアノタイプ、活版印刷/2016年 | Amandine Nabarra-Pionelli :《Voyages (en Train) 》 *真鍮、アルミニウム板・写真(真鍮製の「レール」フレームに収められたアルミニウム板の写真)、2013年、エディション:4点 | 松永享子+Amandine Nabarra-Pionelli |
| 松永享子:《Intersection; Gion, Kyoto》 この作品は、京都の交通量の多い交差点を定点として7秒間隔で撮影した写真の連作で構成されています。写真の一部は作家によって塗りつぶされています。白く塗りつぶされた空間は空白ではなく、記憶と現実の間で揺れ動く感覚を捉えようとしています。この作品は、細長い紙を織り交ぜた独自の製本構造である水車綴じを用いています。 |
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| Amandine Nabarra-Pionelli :《Voyages (en Train) 》 この本は、走行中の列車の窓から撮影された4枚の写真で構成されています。それぞれの写真は半分に分割され、それぞれがスライド式のアルミニウム板に収められています。開くと、線路の上を列車が走るときのような金属音がします。《Voyages (en Train)》が風景を捉えているように、松永の《交差点(京都、祇園)》は人々を捉えています。 |
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| 三上愛《帽子考》 *和紙、杉皮紙、新バフン紙、木綿、木綿糸、合成藍、インド藍、胡粉、マグネット(表紙に埋め込み)・染料と顔料(胡粉)を使った和紙染め(本)、インド藍と胡粉を使った布染め(箱)/2025年 | Zoe Ross :;《Unique》 *紙、ニットウール・印刷/2006年、エディション/4部 | 三上愛+Zoe Ross |
| 三上愛《帽子考》 群馬県に住む三上は、毎日お気に入りのニット帽をかぶって散歩に出かけます。藍染めでニット帽の型を取り、それを作品にすることで、三上は身体と衣服の関係性、そして私たちが身を置く風景を捉えようとしています。 |
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| Zoe Ross :;《Unique》 ロスの本は、お気に入りのセーターの着こなしを記録したもので、表紙には小さなニットセーターが描かれています。この本は、ニット製品との直接的な繋がりだけでなく、これらの手作りのテキスタイルアイテムを身に着けながら歩くという行為にも通じ、三上の《Hat Thoughts》と共鳴しました。 |
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| 山崎曜:《BOOOX----本の形の箱のマトリョーシカ》 *製本クロス、ボール紙、紙、ポリカーボネイト板、花ぎれ/2025年 | David Mills :《Good Book Bad Book》 *紙、布・活版印刷、ドス・ア・ドス製本(布張りスリップケース入り)/2004年/エディション:70部 | 山崎曜+David Mills |
| 山崎曜:《BOOOX----本の形の箱のマトリョーシカ》 山崎は本を箱、つまり様々な物語を運ぶ器として想像しました。マトリョーシカ人形のように入れ子になった箱は、開けたり閉じたり、重ねたりすることで、無限の物語の可能性を秘めています。山崎は、本の形態に似ていることから、手前に開く「夫婦箱」という構造を用いています。 |
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| David Mills :《Good Book Bad Book》 本書はドス・ア・ドス製本で、上下巻それぞれの冒頭にタイトルページが付けられています。それぞれの巻は、良い本と悪い本という二つの性格を帯びており、一方は触れ、手に取り、読むように誘い、他方は読者の注意を拒絶します。山崎の《BOOOOOOX》とは、両作家が作品に鮮やかな色彩の箱を用いているという事実が、私がこの2冊を組み合わせようと思ったきっかけです。 |
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| 山本耕一:《entdecken→40枚のdeck→φαίνω:2025年》 *紙、布(ジュート他)、木(シナベニア)、トナー(コピー機用トナー)、接着剤(アラビア糊、木工ボンド)・アクリルグアッシュ、オイルステン/2025年 | Tim Hopkins :《The Book of Disquiet (不安の書)》 *ミクスト・メディア(エフェメラを組み立てた箱)、2017年 | 山本耕一+Tim Hopkins |
| 山本耕一:《entdecken→40枚のdeck→φαίνω:2025年》 大学で哲学を学んだ山本は、広く「解読不能」「極めて難解」と評されるハイデガーの『存在と時間』を、作品として再解釈しました。しかし、この作品には異質な素材が幾重にも重なり、作品自体が「解読不能」である。この作品は、解読不能とは無限の可能性を秘めているのか、それとも単なる空虚なのかを問います。解読不能で読み解けない何かを変容させようとすること自体が無駄なのでしょうか。 |
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| Tim Hopkins :《The Book of Disquiet (不安の書)》 ポルトガルの作家フェルナンド・ペソアは、生前ほとんど出版しませんでした。1935年に亡くなった後、彼の部屋から大量の著作が詰まったトランクが発見されました。彼は「異名」と呼んだ架空の人物を用いて執筆し、その思考と人生を記述しましのでた。《不安の書》は異名ベルナルド・ソアレスを中心に展開する。本書は未完であり、各章は順序も定まっていない(一部は日付が付けられている)。他の版の編集者は、異なる章を選び、様々な順序に編集した。ホプキンスにとって、この不安の箱を制作する目的の一つは、テキストにある種の無秩序さを取り戻すことでした。同様に、私にとって山本の《entdecken ?40-card deck ? cpaivw》は、ドイツ実存主義哲学の重要テキストであるマルティン・ハイデッガーの『存在と時間』を再解釈し、作品との新たな関わり方を生み出す試みです。 |
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| 鷲津民子:《Washizu drawing No.13》 *ハトロン紙、ワトソン紙、ケント紙、段ボール紙、韓紙、コットンマン紙、厚ボール紙、ユポ紙、方眼紙、ファブリアーノ紙、BFK、透明フィルム、トレシングペーパー、ハンガリーdrawingペーパー、シナベニア板、モデリング・アート・ギブス、紙やす、糸、石膏、写真、アクリル板、ガラス、マスキングテープ、パルプロック、120年くらい前の祖父からのもの、(古写真、古封筒、古新聞、古絵葉書、古紙、手紙)、古い真鍮金具、古いレース、古い見取り図、鉛、釘、鏡面アルミ板・アクリル絵具、色鉛筆、合成樹脂塗料、鉛筆、赤ペン、インク、スタピロ、木炭、タイプライター、墨、コンテ、パステル、水性カラー鉛筆、コラージュ,アッサンブラージュ/2025年 | Carolyn Trant :《Family Album》 *紙・ドライポイント、コンサーティーナ製本、ベルベット製本/2011年 | 鷲津民子+Carolyn Trant |
| 鷲津民子:《Washizu drawing No.13》 「Washizu drawing」は、ウラウエ(裏表)という概念を探求するシリーズです。これは、外見と内面の現実が一致しない状態です。表面上は平和で穏やかに見えるものも、実は幻想である可能性があり、目に見えないところに真実が隠されています。家族のルーツ、歴史、個人的な物語、そして内面の風景が織り交ぜられ、エッセイ、ドローイング、そしてアッサンブラージュを通して表現されています。 |
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| Carolyn Trant :《Family Album》 《Family Album》では、トラントは自身の家族のコレクションから写真をドライポイント版画技法を用いてアレンジしました。彼女は、エミリー・ディキンソンの詩と共に、1950年代の子供時代を表現するために、慎重に選んだ写真を収録しました。鷲津の『Washizu drawinfg No. 13》は、記憶と家族を探求しています。家族の写真や物の背後に何が隠されているのか、決して完全にはわからないという思いが、私がこれらの本を一緒に並べるきっかけとなりました。 |
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以下で、日本の各作家の出品作品の画像および、各作家によるコメントをご覧いただきます
アカサカヒロコ |
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| ブックオブジェ red&white No.3/ ブックオブジェ red&white No.5:2025年/紙(既成単行本)・カッティング/21.3×15.3×1.6cm | |||
| 薄い紙を重ねて切り抜くことによって生まれる空間に魅せられています。きっかけは、2000枚以上のトレーシングペーパーを重ねた直方体の塔の内部に周り階段を出現させた作品を作成したことです(https://youtu.be/k5iiuN3GLb0)。その空間を持ち運びの出来るものにしたのが、私のブックオブジェ作品たちです。本を開くと、白い大地の地層と、地下への階段が見えます。これを見る人は巨人の視点、あるいはアリの視点を体験するでしょう。 | |||
| 銅 版 画 に よ る 絵 画 作 品 や ア ク リ ル 絵 具 に よ る イ ラ ス ト レ ー シ ョ ン 作 品 の 制 作 に 加え て 、 ト レ ー シ ン グ ペ ー パ ー を 素 材 に 緻 密 な 加 工 を ほ ど こ し た ブ ッ ク ア ー ト 作 品や 、 こ う し た 紙 の 素 材 に よ っ て 実 物 大 の 椅 子 を 立 体 で つ く り 空 間 を 構 成 す る 作 品な ど を 制 作 、 発 表 。 | |||
乾久子 |
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| 物語と時間:2025年/ケント紙, ボール紙、古布、刺繍糸、絹糸、表紙用生地、ボンド・インク、刺繍/18.8×18.8×2.0cm | |||
| 捨てられなかった衣類や布などに刺繍でドローイングをしました。ドローイングは、長く続けてきた私の表現方法です。さまざまなサイズ、素材でドローイング作品を制作しています。この作品に使用しているそれぞれの布にはそれぞれの思い出や物語があります。その布に針と糸でドローイングしました。ゆっくり流れる刺繍の時間の中で過去の記憶と今の自分が交差します。そこで紡がれた新しい物語と時間がページごとに広がります。 | |||
| 1958年 静 岡 県 生 ま れ 。 線 、 時 間 、 言 葉 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン な ど を 創 作 の た めの キ ー ワ ー ド に し て 、 内 発 的 な 線 や か た ち 、 関 係 性 や プ ロ セ ス な ど を 作 品 化 し てい る 。 | |||
城戸みゆき |
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| 摩擦と抱擁:2016年/2冊の仏和辞書、合成皮革/13.0×14.0×18.0cm | |||
| 突然亡くなった大学時代の友人は私の家に多くの遺品を残して去った。私たちは同じ外国語の授業を取っていたので、本棚には同じ辞書が2冊残された。私は長い時間をかけてページを1枚ずつ交互に重ねていった。もう2冊の辞書はどれだけ力を込めても離れることはない。 | |||
| 1972年 生 ま れ 。 独 特 の 曲 線 に よ る イ ラ ス ト レ ー シ ョ ン を ベ ー ス に し た 平 面 作品 、 オ ブ ジ ェ 作 品 の 制 作 を 出 発 点 に 、 紙 素 材 の ほ か 、 ス ト ッ キ ン グ や 電 気 コ ード な ど 、 日 常 に 身 近 な 素 材 を も と に 空 間 が 構 成 さ れ る イ ン ス タ レ ー シ ョ ン 作 品を 発 表 。 | |||
黒田麻紗子 |
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| マノ百景:2025年/グラシン紙・シルクスクリーン/21.3×15.3×1.6cm | |||
| 作品を作るときや展示をするときは、自分が何をやってみたいか、見る人がどんな体験ができるかなどを考えて、決まった素材や技法や方法ではなく、それを形にできるような方法を考えます。そのときに興味があることについて作ったり、気が向いたことをしたりします。 今回出品する本は自分の印刷工房の写真を薄い紙(グラシン紙)に裏から黒で印刷して和綴じにしたものです。最近は仕事が忙しく、ほぼ工場にいる生活なので、工場の景色を印刷しました。印刷はシルクスクリーン手刷りです。 |
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| 1980 年 生 ま れ 。 シ ル ク ス ク リ ー ン 工 房 の 主 辛 を 背 景 に し て 、 カ ー ド や マ ッ チボ ッ ク ス な ど 、 印 刷 物 の 形 式 に よ る 作 品 を 発 表 す る ほ か 、 自 身 が 所 蔵 す る 全 ての 書 物 で 会 場 を 構 成 す る 個 展 を 行 う な ど 、 自 分 の 日 常 生 活 と 美 術 と の 関 わ り をも と に し た 創 作 活 動 を 展 開 。 | |||
小西秀和 |
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| カーブミラー百景:2025年/紙、アクリルミラー・オンデマンド印刷/21.2×15.2×2.5cm | |||
| 日本はカーブミラー設置数が世界一です。この道路反射鏡は山奥から海辺まで日常に遍在します。私は、唯一無二の富士山を主題とした北斎の『富岳三十六景』へのオマージュとして、無数にあるカーブミラーを愛で、『カーブミラー百景』を編纂しました。本書を通じ、読者はカーブミラーの多重世界に魅了され、世界へのまなざしを変容させるでしょう。この普遍的な景観記録を、千景、万景へと展開するのが今後の目標です。 | |||
| 1979 年 生 ま れ 。 日 常 を 採 集 ( 撮 影 や 収 集 等 ) し 、 標 本 ( イ ン ス タ レ ー シ ョ ン や 本 、グ ッ ズ 等 ) と し て 表 現 す る 活 動 を 続 け て い る 。 | |||
小林雅子 |
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| 嵐が丘:2025年紙(既成英語ペーパバッグ)・カッティング/20.5×13.0×11.0cm | |||
| 私は自分の好きな書籍を使って、その世界観を立体にしています。今回は読むと自分の常識が揺らいでくるような物語を選んで作品にしました。切って折って作品にすると、その本はもうページを捲る事が出来なくなります。そのまま本棚に置かれていたらそれを読む楽しみがあったのに、作品にする事はもしかしたら迷惑な行為かも しれません。それでもこれは私にとって大切な「本」という存在であるという事を問い掛けていきたいのです。 |
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| 1971年 生 ま れ 。 部 屋 や 人 形 、 衣 服 な ど 自 身 の 過 去 の 思 い 出 の 品 を 、 油 紙 で 原 寸 の 立体 と し た 作 品 を 発 表 す る ほ か 、 同 じ く 自 身 の 子 ど も 時 代 か ら の 愛 読 書 を も と に 、 既 成の 本 を き わ め て 緻 密 な 加 工 に よ り 、 物 語 の 一 場 面 を 表 す よ う な オ ブ ジ ェ に つ く り 変 え た 作 品 を 制 作 。 |
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佐藤省 |
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| しじまをわたる光の風:2023年/紙(既成文庫本)・カッティング/可変 | |||
| 生と死の根源的な対比を、明示的無意識的に絡ませ、宇宙の無限生へ想いを馳せ、日々の狭間のおぼろな夢幻や、思いがけなく生成してくる幻想世界を求めながら制作している。 出品作品について:文庫本による解体と頁の折による半立体化への行為は、自分の記憶を今へ引きずり出すことで、横たわる言葉の肉体から一本の糸をたぐり寄せるように、その水脈の底へ降りてゆき付随するもの達へ想いを馳せ、あらためて言葉とは、生きるとは……を考えさせてくれた行為である。紙の匂い、感触そして文字の並びや製本など本の形からの発想など抱きつつ、かつて読んだ120冊の文庫本を解体……それは、過去は今にあり、未来も今にあり、人の人生に絡み合い多重を為す幻想夢想の世界の軌跡でもある。 |
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| ブ ッ ク ア ー ト 作 品 を 制 作 し な が ら 、 グ ラ フ ィ ク デ ザ イ ナ ー、 美 術 雑 誌 の 編 集 、 ア ート ギ ャ ラ リ ー の 運 営 な ど を 行 う 。 作 品 は 、 詩 集 や 小 説 な ど 、 主 に 文 学 作 品 の 既 成本 を も と に 加 工 し て 新 た な 物 語 を つ く り 出 す よ う な オ ブ ジ ェ 作 品 を 制 作 す る ほか 、 既 成 本 を 解 体 し た た も の を も と に 空 間 が 構 成 さ れ る よ う な イ ン ス タ レ ー シ ョン 作 品 を 発 表 し て い る、 | |||
SYUTA(三友周太) |
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| COVID-19 Landscape of Pandemic-2020:2025年/紙・オンデマンド印刷/17.5×17.5×2.5cm | |||
| 医薬品開発の業務に携わる傍ら、美術家およびアートディレクターとして社会とアートの係わり合い方をテーマにした活動を行なう。 制作、活動の基礎には多様性や日常と非日常の交差点が存在し、学生時代に学んだ生化学、ライフサイエンスや薬剤師としての経験が影響を与えている。 芸術が人と人とのつながりや社会への貢献することをテーマに、子供や高齢者、障がい者などとのワークショップを行う。国内では地域創生のプログラムに関わり、地域の魅力と人との関わり合いについて、芸術を介して提言してゆく。 | |||
| 1967年 生 ま れ 。 ア ー ト と 社 会 と の 関 わ り を テ ー マ に 、 作 品 制 作 の 他 、 ワ ー ク シ ョ ップ や 様 々 な ア ー ト ・ プ ロ ジ ェ ク ト を 展 開 。 | |||
洞野志保 |
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| 木葉雨(落ち葉):2025年/紙、和紙、厚紙、木の葉、銅版画、どんぐりの実、アクリル絵の具、アクリル用メディウム、ボンド・蛇腹折製本、エッチング、アクアチント、雁皮刷り/ | |||
| 自然物と人体の一部をモチーフに作品を制作。主にノントキシック銅版画、紙版画などの技法を使用する。木の表皮や葉を表紙に使用する手製本なども制作。又、絵本制作においては、民話好きなので、在住しているスロバキアや近隣の国の民話の再話・挿画を制作。 出品作品について:不規則な形の折丁と穴、折丁に挟まる葉脈を残した葉を重ねることにより、切り株にあいた穴のような、木のうろのような、虫や鳥に穴を開けられたような偶然出来上がる形を、蛇腹本として綴じた作品。 |
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| 1977 年 生 ま れ 。 人 の 「 耳 」 と 「 手 」 の 部 分 に こ と さ ら 執 着 を 持 ち な が ら 、 繊 細な 線 と 淡 い 単 色 が 印 象 付 け ら れ る リ ト グ ラ フ や 銅 版 画 な ど の 作 品 を 主 に 発 表 。 | |||
中川るな |
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| 深海魚が登ってくる日:2023年/紙、黄ボール、糸、しおり紐・シルクスクリーンプリント、カッティング/19.3×15.0×3.0cm(画像左側) 同じ月を見ている:2025年/紙、黄ボール、銀糸、箔、フロッキー、しおり紐・シルクスクリーンプリント、カッティング(画像右側) |
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| 染織専攻で布の制作をしていたことから服そしてそれを纏う人体(=小さな細胞の集まり)へと興味を持ち、無数の小さなものにより構成されるものに魅かれ、ひとがたや小さな仏像やガチャポンのカプセルなどによって埋め尽くされた空間展示を始める。本の制作も一枚のページが集積することによる一つの塊、という感覚で続けている。 出品作品について:都会の明るい空の小さな一角から見える月、今夜私達の家から見える月、瓦礫の街から見える月。月は同じで一人ただ見る一人一人の思いは異なり、時にひどく平等でなかったりする。そんな思いを込めた月。 |
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| ア ク リ ル 街 脂 や 石 膏 で 、「 キ ュ ー ピ ー 」 や 「 リ カ ち ゃ ん 」 な ど 誰 も 知 る キ ャ ラク タ ー や 、 小 さ な 仏 像 な ど を つ く り 、 こ れ ら を 無 数 に 並 べ て 展 示 空 間 が つ く られ る イ ン ス タ レ ー シ ョ ン 作 品 の 発 表 か ら 出 発 し 、 近 年 は 、 さ ま ざ ま な イ メ ー ジの 反 復 と 展 開 を も と し た 立 体 作 品 や ブ ッ ク ア ー ト 作 品 を 制 作 。 | |||
中西晴世 |
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| 種の旅:2025年/手漉き画用紙、和紙(こうぞ)、麻ひも・リトグラフ、牛乳パックドライポイント、アクリル絵具/31.7×21.0×1.5cm | |||
| 大きな自然の流れをイメージし、生命をテーマに制作しています。自然の中で循環し続けるものー水の循環、めぐり来る季節、そして植物や生き物も死と再生を繰り返しています。私は日本最北の北海道で生まれ育ちました。長く厳しい冬の後、さまざまな花や植物が芽を出し一斉に花を咲かせる春がやってきます。咲き誇る花々に満ちた生命の喜びを感じ、生命は自然の流れの中で死と再生を繰り返していることを悟りました。北の気候から生まれた感性は、私の芸術作品に影響を与えていると感じています。記憶の中の自然の様々な表情は、私の心のフィルターを通過して新たなイメージとして再構築されています。 | |||
| 1963 年 北 海 道 生 ま れ 。 モ ノ タ イ プ の 版 画 の 手 法 を も と に 、 水 や 大 気 の 動 き を目 に 見 え る か た ち で 表 す な ど 、 何 か の 気 配 を 象 徴 す る よ う な 平 面 作 品 な ど を 制作 。 | |||
廣瀬剛 |
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| Collage of Words :type/Tools:2005年/朴板材、真鍮角棒、真鍮木ねじ、真鍮蝶番、鉛筆、六角棒レンチ・ドライバービット、ジグソー刃、開けポンチ、クサビ、折れ込みボルト抜き・木材加工、金属加工、真鍮エッチング、クロマテック転写/13.0×33.0×32.0cm | |||
| 読むたびに内容が変化する本を制作している。木箱の中に言葉が刻まれた真鍮の角棒を収め、鑑賞者はそれらを自由に入れ替えることができる。そのたびに言葉の断片は新しい文章となって現れ、それまでの鑑賞者が残した痕跡が次の読み手へと引き継がれていく。また、文字を忍ばせた文具や工具を加えることで、言葉の意味とモノのもつ機能との間に生まれる認知のずれを感じ取ることを促し、「読む」行為そのものの在り方を探っている。 | |||
| 1969年 生 ま れ 。 グ ラ フ ィ ッ ク デ ザ イ ン 、 絵 本 制 作 を 学 ん だ 後 、 イ ラ ス ト レ ー タ ー、デ ザ イ ナ ー と し て 活 動 を 行 う 。 絵 本 な ど の 装 丁 も 多 く 手 が け る 。 現 在 、 観 客 が 関わ っ て 作 品 が 変 化 し て い く よ う な ブ ッ ク ア ー ト 作 品 の 制 作 の ほ か 、 大 分 大 学 の 教授 と し て ブ ッ ク ア ー ト 作 家 、 絵 本 作 家 を 育 て て い る 。 | |||
福本浩子 |
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| Book of BabelーSutra:2025年/紙(既成経本)、布/17.5cm×7.0cm×3.0cm | |||
| もし、文字のない本があるとすれば、それはいったいどんな存在なのか。果たしてそれは本だと言えるのだろうか。それを確かめるために、私は線香の火で本の全部の文字を焼いた。 結論から言うと、本は本で有り続けた。文字を失くした代わりに、新しい意味を持つ「本」として存在していた。 今回は、日本では、少なくとも京都では馴染み深い経典によって「文字のない本」を制作した。仏教書籍の書店にあった経典の一冊。文字を焼いている間、私はボルヘスの「砂の本」について考えていた。 |
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| 1971年 生 ま れ 。「 情 報 」 と 「 モ ノ 」 と の 関 わ り を テ ー マ に 、 雑 誌 や 新 聞 等 の 印刷 物 を 水 で 溶 か し た 後 に 、 ブ ロ ッ ク な ど の か た ち に 再 成 形 し た も の 多 数 で 構 築し た イ ン ス タ レ ー シ ョ ン 作 品 お よ び 、 書 物 を 素 材 と す る ブ ッ ク オ ブ ジ ェ の ほ か 、既 成 の 書 物 に キ ノ コ の 菌 を 植 え 付 け 、 そ こ か ら 実 際 の キ ノ コ を 栽 培 し て 生 や した 作 品 を 制 作 。 | |||
松永亨子 |
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| The Skin Square, the Pupil Square: Dreams of Scientists (Deluxe Edition):2017年/和紙、蜜蝋、古書の頁、カラタチの枝、真鍮線・インクジェットプリント、シアノタイプ、活版印刷/11.5×11.5×11.5cm(画像左側) Intersection; Gion, Kyoto::2026年/和紙、蜜蝋、版画用紙、平ゴム:インクジェットプリント、活版印刷/10.0×15.6×2.0cm(画像右側) | |||
| 無名の人々のささやかな日常を掬い上げ、儚くも確かに目の前に存在した世界を、自身が認識する記憶として留めることをテーマとする。写真を白く塗るという手法を通じて、カメラが均質に捉えた情報を自らの手で削ぎ落とし、記憶と現実のあいだに揺らぐ感覚を辿りながら、人々の痕跡や日々の断片を本という形へと再構成する作品を制作している。 出品作品について:箱の中には、7人の科学者が見た夢の記憶が収められている。 あらゆる情報が共有される現代においても、夢はまだ個人に属する独立した空間として残されている。夢の中の時間が長くも短くも感じられるように、ページを順に辿ることも、一枚の大きな絵として全体を俯瞰することもできる構造を持つ。独立した7つの世界は、裏面で更に大きなひとつの世界として展開していく。 |
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| 1981年 兵 庫 県 生 ま れ 。 情 報 と し て 得 ら れ る 世 界 の す が た と 、 個 人 が 認 識 す る 世界 を 行 き 来 す る 感 覚 を テ ー マ と し 、 緻 密 な 造 本 の 技 術 を も と に 、 シ ル ク ス ク リ ーン や 蝋 引 き の 手 法 に よ る ブ ッ ク ア ー ト 作 品 お よ び 平 面 作 品 を 制 作 。 | |||
三上愛 |
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| 帽子考:2025年/和紙、杉皮紙、新バフン紙、木綿、木綿糸、合成藍、インド藍、胡粉、マグネット(表紙に埋め込み)・染料と顔料(胡粉)を使った和紙染め(本)、インド藍と胡粉を使った布染め(箱)/34.0×4.0×4.8cm | |||
| 私は子供時代の体験から、身につける衣服、布、テクスチャーに愛着を持っています。布が肌にふれる感触は茫漠として明確な形にできないけれど、物語のようにいつも私 の側にあります。和紙の柔らかな質感は皮膚に似ており、それを染める事で衣服・布・身体・触れることにまつわるイメージの視覚化を試みています。 出品作品について:冬になると愛用のニット帽をかぶり、毎日、往復20分の散歩をする。川べり、田んぼの畦道、神社へ続く階段、空、大きな山。風を受けて歩く小さな旅。身体と帽子と風景が一体化する感覚を本の中に閉じ込めた。 |
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| 日 本 の 伝 統 的 な 染 色 技 法 と 表 現 を 学 ん だ 後 、 工 芸 的 装 飾 性 と 手 仕 事 の 手 法 を 自身 で 変 容 さ せ 、 染 め た 和 紙 と 布 を 使 い 作 品 制 作 。 2 0 1 2 年 か ら は 製 本 技 術 を 学 び 、テ キ ス タ イ ル ア ー ト と ブ ッ ク ア ー ト の 融 合 を 実 践 し て い る 。 | |||
山崎曜 |
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| BOOOX----本の形の箱のマトリョーシカ:2025年/製本クロス、ボール紙、紙、ポリカーボネイト板、花ぎれ/30.0×13.0×24.0cm | |||
| 私は手で製本をする人として、日々設計したり作業したりして本を作っている。いつも本という特殊な物について考えている。毎日、本のまわりを散歩してるような感じだ。そこで拾ったものや思いついたものを使って、何かを作るのが、私のブックバインディングアートだ。 出品作品について:本は入れ子だ。中にお話などが入ってると考えると、本は箱に見える。蝶番的に開く「夫婦箱」は最も本に似た箱といえる。そこに表紙やミゾ、花ぎれを加えて本の形のギミックにした。マトリョーシカ的な入れ子箱は、出して並べたり収納したりして遊べる。 |
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| 11962年 生 ま れ 。 西 洋 の 伝 統 的 な 製 本 技 術 を 習 得 し た 後 、 既 成 の も の に は と ら われ な い 、 新 た な 方 法 や 素 材 を 追 求 し な が ら 、 手 工 製 本 の 可 能 性 を 広 げ る 作 品 の制 作 を 続 け る ほ か 、「 手 で つ く る 本 の 工 房 」 を 主 宰 す る 中 で 、 手 製 本 で 制 作 を行 う ブ ッ ク ア ー ト 作 家 を 多 数 育 成 し て き た 。 | |||
山本耕一 |
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| entdecken→40枚のdeck→φαίνω:2025年/紙、布(ジュート他)、木(シナベニア)、トナー(コピー機用トナー)、接着剤(アラビア糊、木工ボンド)・アクリルグアッシュ、オイルステン/26.0×18.5×5.0cm | |||
| 今回の作品は、ハイデガーの『存在と時間』の序章部分を「読めない」、「読みにくい」状態にしたものです。あらゆる「余分なもの」が繁殖し、覆いつくして「読めない」。哲学書は、「もともと読めない」ものなのだから、そんなことをしなくても「読めない」状態にはかわりがないのですが、「コノヤロー、なにがなんだかわからんではないか!」という状態が快感なのか、不快感なのかは人によって違うと思いますが……ともかく、「なんだかそんなようなもの」をつくってみたいと思いました。「ブックアート」あるいは「アートブック」……ブックとアートが交わるところには、「無限の可能性」があるようにみえて、じつはなにもないのではないだろうか……というよりも、どちらも「みえない」し「よめない」ものだから、それを、なにをどうしようと「わからない」……ということになってしまったのかもしれません。 | |||
| 1949年 京 都 府 生 ま れ 。 視 覚 な ど 、 人 が も の を 感 知 す る シ ス テ ム を 問 い 直 す こ とを 出 発 点 に 、 平 面 、 文 字 よ る 絵 画 、 イ ン ス タ レ ー シ ョ ン 作 品 な ど を さ ま ざ ま な 手法 で 制 作 。 | |||
鷲津民子 |
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| Washizu drawing No.13/2020年/ハトロン紙、ワトソン紙、ケント紙、段ボール紙、韓紙、コットンマン紙、厚ボール紙、ユポ紙、方眼紙、ファブリアーノ紙、BFK、透明フィルム、トレシングペーパー、ハンガリーdrawingペーパー、シナベニア板、モデリング・アート・ギブス、植物、葉、紙やす、糸、石膏、写真、アクリル板、ガラス、マスキングテープ、パルプロック、120年くらい前の祖父からのもの、(古写真、古封筒、古新聞、古絵葉書、古紙、手紙)、古い真鍮金具、古いレース、古い見取り図、鉛、釘、鏡面アルミ板・アクリル絵具、色鉛筆、合成樹脂塗料、鉛筆、赤ペン、インク、スタピロ、木炭、タイプライター、墨、コンテ、パステル、水性カラー鉛筆、コラージュ,アッサンブラージュ | |||
| 音を立てないものたちの音。気配があるのに見あたらない。たしかに人々が暮らしてきた空間。 時間の気配。記憶が染みとおった風景。 役目が終わりいつか消えていくものへのオマージュ。どこかストーリーを匂わせたり、感じさせたりするようでありながら、どれも到達はしない。 出品作品について:「ウラウエの家」 裏a表(ウラウエ)とは表向きと内実が一致していないこと。平和で穏やかに見えているのが虚で、見えていないものが実であるように。ルーツや家族の来歴をさかのぼり、私自身のバックグラウンドを起点とし、祖母・継母・私を通じたさまざまな内面風景を紡ぎだして、エッセイ・ドローイング・アッサンブラージュで表現しました。 |
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| 1945年 生 ま れ 。 ク ラ フ ト 紙 を 束 ね て つ く っ た 自 作 の ノ ー ト に 、 板 や 段 ボ ー ル 、 糸 写 真 な どの 様 々 な 素 材 に よ る ア ッ サ ン プ ラ ー ジ ュ や コ ラ ー ジ ュ 、 ド ロ ー イ ン グ の 手 法 を 用 い た ブ ッ クア ー ト 作 品 を 制 作 す る ほ か 、 自 身 の 記 憶 を も と し た 造 形 と 展 示 空 間 が 融 合 す る よ う な 立 体 作品 を 発 表 。 | |||
展覧会に関連した論考を以下でご覧いただけます。
→論考「ブック・アートの核心と周縁を考える −「THE LIBRARY」をめぐって
以下では、ART SPACEとして企画を行ってきたブックアート展の数々を紹介します。
2025年にアメリカ・カリフォルニア州のSonoma Valley Museum of Art(ソノマバレー美術館)で開催したたブックアート展「Book Becoming Art 」の記録を以下でご覧いただけます。